結婚式の後と、前と、そのもっと前のこと。
ぺこす(下の娘です)の結婚式のあと。
いい気分で酔っぱらって寝てしまった夫をホテルに残して、メンタム(上の娘です)とふたりで、夜の鎌倉に繰り出した。
ちょっとおしゃれなビストロに入って、シェリーっていうお酒を初めて飲んだり、アヒージョを食べたりしながら、結婚式の写真を見て、わたしの留袖が似合わなすぎるって笑ったり、甥っ子がおじさん化してて夫と区別がつかないって爆笑したり、お婿さんのお姉さんがかわいいって絶賛したり、それにしても友達のスピーチは泣けたよねとか、そしてそしてスペシャルゲストが最高すぎたよねとか、なんといってもうちのぺこすが世界一きれいだったと言って、泣いたり笑ったりをエンドレスで繰り返していた。
お店を出てもまだ物足りなくて、ちょっと先のスタバを目指す。
ちょっと肌寒いので、わたしのストールをふたりで巻いてダラダラ歩きながら、この時間がいちばん幸せなのかもねって話した。
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娘の結婚式なんて、人生の中でかなりの大イベント。楽しみももちろんあるけど、心配もいっぱいある。誰かがコロナになったらどうしようって不安は当日の朝まであった。
ワクワクとドキドキとソワソワの夜が何回も明けて、やってきたのは青空のきれいな朝。
本番の数時間は、一瞬ですぎる。
そしてこの、思い出して笑ったり泣いたりの時間。
やっとここにたどり着いたって感じ。
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わたしは何日も前から、いや、もしかしたら1ヶ月くらいずっと、よく眠れてなかった。
大イベントの結婚式。それだけでも大変な緊張なのに、さらに、スペシャルゲストが来てくれることになったから。
ぺこすとわたしが大好きなアーティストに結婚式で歌ってもらう!っていう、夢のような企画を友達が叶えてくれたんです。
結婚が決まったときから「できたらいいねー」って話はよくしていたんだけど、まさか本当に実現するなんて、全く思ってなかったから、計画が進みはじめてどんどん具体的な話になって、まさかまさか!夢だよね?!みたいな、地に足がついてないみたいな、ずっとそんな気持ちでした。
1か月眠れないのも当然だよね?
結婚式の前々日に、メンタムと話してました。
もうここまででじゅうぶんじゃない?って。
ぺこすの結婚式に大好きなアーティストが歌いに来てくれる。いろんな準備をしてくれてる。リハーサルやレコーディングまでしてくれてる。それを全部とっても嬉しそうにしてくれてる。これだけでもう、ありがとうすぎるし、大感動だ。
ありがとうって思う出来事って、ほんとはずっと前から始まってて、受け取るときよりもそのずっと前の気持ちが、ありがとうなんだなーなんて思いました。伝わるかなこれ。
お婿さんの家族や友達、わたしの身内とぺこすの友達、そんなプライベートな場面の中に、いつもの大好きな笑顔と歌声。曲の合間に、ぺこすとわたしのことを話している不思議。
感動って、あるラインを超えると、「ぽかーん」って感じになるんだね。ハンカチ何枚いるかなって思ってたけど、ぎり一枚で足りた。
ぺこすとわたしの10年間が、彼にとっても同じ10年間で、それぞれにいろんなことがあったのはもちろんで、わたしたちのその時間に彼の存在はとてもとても大きくて語るには欠かせないんだけど、彼にとっての時間にもわたしたちの形はほんの少しあって、小さくてもちゃんと影響してるんだなって、思えました。
夢みたいだけど、ちゃんと本当でした。
ほんとにありがとうでした( ´ ▽ ` )
(ヘッダーは、勝ち抜いてひとり結婚式出席を叶えた、ねねこのドヤ顔。)
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