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七変化が凄すぎ。 タハ―ル・ラヒムから目が離せない。


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『ザ・サーペント』を観て以来、今、かなり注目している俳優といえば、タハ―ル・ラヒムなんだけど、役柄によって、こんなに外見が変わる役者さんって(特に男性では)、本当に珍しいんではないかな。

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彼の新しい作品『The Mauritanian』は、2015年に出版されたモハメドウ・オウルド・スラヒ氏による回顧録『Guantanamo Diary(原題)』を映画化したもので、ラヒムはスラヒ氏本人を演じる。スラヒ氏は、アメリカ同時多発テロ(9/11)のテロリスト達をアルカイダへ勧誘した容疑でグアンタナモ米軍基地にて、裁判も起訴もなしに14年以上囚人として拘束されていた人物。その間には、18時間にも及ぶ「強度の尋問」や拷問があり、足枷を嵌められた上、性的な屈辱を受け、食事を与えられず、人権的辱めを受けた。ラヒムは、3週間で体重を10㎏近く落とし、拷問のシーンでも、痛さのギリギリまで(本当に耐えられないほどの激痛がきたら、スタッフに合図を出す)演じることにより、より現実的に表現できるようにしたという。スラヒ氏本人が、南アフリカの撮影現場まで訪れた際、ラヒムは、ここだけの話、未だに怒りがあるか、とスラヒ氏に尋ねると、スラヒ氏はこう答えた。「答えはNOだ。というのも、自分にひどいことをした人たちを許すことによって、自分自身をその呪縛から解放することができるから」。許容を怒りの上に置くこと。スラヒ氏の哲学に感動し、圧倒されたというラヒム。「スラヒ氏に満足してもらえる作品にしたい、という一心だったよ」と語る。

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『ザ・サーペント』で演じたチャールズ・ソブラジに関しては?「ソブラジとはなんの心のつながりも持てなかった。だから彼を演じるのはかなりの挑戦だった。通常は、演じる人物の内面から役作りをするんだけど、ソブラジに関しては、まずは外見から入って、話し方や歩き方、彼のアクセントを真似るところから始めたんだ」(注:ソブラジは現在もカトマンドゥで服役しているが、インタビューや面会に巨額の報酬を求め、また、インタビューしたところで、真実が語られる保証もない、ということで、ラヒム本人はもとより、制作者は誰もインタビューせずに『ザ・サーペント』を制作した)。しかし、ソブラジの隣人で彼を告発したナディーン・ギア本人に会った時に、理解に至ったという。「エピソード3で、チャールズが"もし世界が自分に振り向いてくれるのを待っていたら、僕は未だに待っていただろうよ"と言うシーンがあったんだ。つまり欲しいものはすべて、積極的に手に入れる、これは、僕にとっても重要なことだった。小さなころから俳優になりたかった僕は、パリ郊外の小さな町で労働者階級の家に生まれ、いつかこの町に映画製作者がやってきて、一緒に映画作ろうぜ、って言ってくれるのを待ってた。でももちろんそんなことは起こるはずもなく、結局はパリへ出て行かなきゃならなかったからね」。


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『ザ・サーペント』も事実に基づいたドラマで、連続殺人犯チャールズ・ソブラジを演じたタハ―ル・ラヒムにものすごい恐怖感を覚えながら観たのよね。新作の『The Mauritanian』もかなり重い内容なので、心がついていけるかちょっと心配だけど、彼の演技からは目が離せないので、早めに観ることにします。

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BBC/NETFLIXドラマ『ザ・サーペント』に関しては、あまりもすごかったので、二本立てで記事を書きました。下クリックで読めます。



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