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私と彼女

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私と彼女の幻想譚。季節、軌跡。
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記事一覧

玉響の逢瀬

私の知っている夏と彼女の知っている夏はおそらく違うだろう。 だけど今晩だけはきっと同じ世…

まみい
1年前

情死

春は死んだ。 わたしがころした。 春に殺された。 出会いと別れ。 死んでは生まれ。 草木…

まみい
1年前
4

凍晴

「あなたが未来を幸せに生きることで過去が救われるんだよ」 どんな話の流れでこの会話になっ…

まみい
1年前
2

迷子、迷走。

過去が前を向き未来が後ろを向いた時、 私とあなたは初めて見つめ合える。 未来の私がそう遺…

まみい
1年前
4

太陽のこども

ほんとうのわたしってどこかなって 考えてた 私よりも、彼女よりも、もっと前 多分、10さいま…

まみい
2年前
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Baby

世界が彼女を産み 彼女が世界を生んだ 愛されたから世界を愛すのか 愛されなかったから世界を…

まみい
2年前
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feeling right now

もう交わることはないのかもしれない。 そうだとしても。 彼女がふとそこに立っていたのは秋。 私は彼女のことをよく知っていた。 彼女は私のことをあまり知らないかもしれない。 彼女が行方不明になったのも秋。 何も分からなくなった。何が分からないかも分からないほどに。 私も彼女も暗闇を彷徨っているのだと思う。あても、光もなく。 彼女が姿を消したのか、私が見えなくなってしまったのか。 どちらかは分からないけれど、こうなってしまったのも当然なのかもしれない。 私から彼女の全てを

季秋、月は消ゆ。

一巡した。 何が変わったかを考えるより、 何が変わっていないかを考えたほうが早い気がする…

まみい
3年前
7

フラグメンタリーサマー

急いでイヤホンをつけた。 ヤツらの叫びが耳に入り脳に迫る。 普段なら心地良いと感じるはずが…

まみい
3年前
9

モノローグ

『私があなただったころ』 その瞬間は確実に存在しているのだけれども、どこか現実味がなくて…

まみい
3年前
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ボトルシップ

「思い出は水のようなもので、  無色透明で味もなく、それ以上でもそれ以下でもない。  ただ…

まみい
3年前
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佳宵、月の光を辿る。

「幸せになりたいな」 そうつぶやくたび、自分の置かれた環境に、余裕に、幸せを感じる。 「…

まみい
4年前
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