夏休み自由研究|お菓子作りみたいな石鹸作りをしよう
もうずいぶんと長い事、趣味で石鹸作りを細々と続けています。
もともとは自分の乾燥肌をなんとかしたくて始めたものだったけれど、
結婚してからは元アトピーの夫にも肌に優しいものをと思い、使ってもらったり。
子どもが産まれる前には新生児でも使えるようにと良い素材を贅沢に使ってベビー石鹸を作ったり。
(これは当時のたまひよにも載った事があり、記念にスクラップしてる✨)
石鹸作りに興味を持ってくれた友人に石鹸作りを教えた事もありました。
そんなこんなで気がつけば石鹸作りを初めてから、私の料理人生と肩を並べるくらいの年月が過ぎましたが、実は石鹸作りはこの数年間封印してました。
なぜなら好奇心旺盛すぎる我が子が、石鹸作りのための材料には危険なものがあると説明しても、興味津々に触ってしまいそうで心配だったので。
そう、手作り石鹸に必須な苛性ソーダって、劇物なんです。
でも苛性ソーダはよく排水溝掃除とかにも使われたり、実はかの有名なドイツのパン、プレッツェルは、苛性ソーダの入った水溶液に浸して焼いています。
そんな感じで意外と私達の身近な所で活躍しているわけですが、実際扱うのは非常に注意が必要です。
誤って素手で触ろうものなら強アルカリにより触れた部分が腐食されてしまうし、水に溶かせば高温になり、その水蒸気も危険。
もちろん購入も手軽にはできません。
そんな訳で、子どもには絶対触れられないよう、この数年は大人でも踏み台使ってギリギリ手の届く位の、家の1番高い奥深い場所に封印しておりました。
きっかけとなった家庭科の授業
ですが先日、子どもが家庭科で自分で出来るエコな行動について学んでいて、家庭から出る廃油で石鹸が作れると知り、石鹸作りに興味を持ったと私に伝えてくれました。
流石に5年生にもなると、ある程度は危険なものへの分別もついて来たので、それならママは石鹸作りが出来るから一緒にやってみる?
と聞くと、やりたいと言うので、石鹸につかう苛性ソーダという薬品の危険性と、扱う時の注意、苛性ソーダを扱う作業は私がやるから、その間は息子は手を出さず見学する事を約束し、石鹸作りスタート!
色々あった材料や器具類も、封印してからずいぶん処分してしまっていたので、足りないものを早速買い出しました。
手作り石鹸って実はお菓子作りやお料理と凄く似ていて、基本材料とキッチンにある道具のみでも出来てしまうので、そんなに買うものも無いのだけど、型入れしたら絶対匂い移りしてしまうので、それ専用の型は必須。
あとは苛性ソーダ水を作るボトルやガラス瓶、精製水。
それ以外はまたおいおい専用のものを用意する事にして、とりあえず家にあるもので作ってみました。
因みに基本材料は以下の3つです。
・油
・苛性ソーダ
・精製水
まずはどんな石鹸にしたいかレシピ作りから
因みに私が参考にしているのこちらの本。
現在は廃版になっているようですが、中古のものは手に入るようです。
本当は廃油から作りたかったのだけど、揚げ物の予定も無いし、廃油からだとけん化価(オイルが石鹸になるのに必要な苛性ソーダの割合。オイルごとに異なる)がどうなるのかちょっと不安だったので、まずは未使用のオイルで作る事にしました。
ベースのオイルは普段家にある米油が扱いやすいのでそれと、私が参考にしている本で推奨されているラードも使う事に。
そして石鹸を手作りする醍醐味とも言える(と、私は思ってる)副材料選び。
息子は黒砂糖にシナモンパウダーをチョイス。
(甘い香りと、泡立ちの良さがアップします)
私はオレンジピールとシナモンパウダー。
(香りに全振り笑)
でも多分オレンジの皮から出る油分で少し皮脂汚れに強い石鹸になるのではないかと予想。
しかしどっちもシナモン。
シナモン信者なの?
こう見ると本当にお菓子作りと似ていて、自分が長らく続けて来られたのに妙に納得してしまった笑
それと、少しベースを取り分けて、別の副材料を加えてキッチンソープとガーデナーズソープも作る事にしました。
キッチンソープはレシピ本にあるコーヒーの粉入り。
ガーデナーズソープは、同じくレシピ本を参考に、コーングリッツが無いので、ポレンタ粉を入れてローズマリー精油も入れてみました。
いよいよ石鹸作り
まずは息子に苛性ソーダ以外の材料を測ってもらい、出来るところまで一緒に作業。
オイルを鍋に入れ温めて、
精製水を測り、
苛性ソーダ水を冷やす為の氷水を用意し、
さあ、いよいよ苛性ソーダ登場。
私「危ないから反対側(カウンター側)から見ながらメモ(自主学習ノートに書き留めてました)取っててね〜。」
息子「きゃー!出た!ポイズン!!」(めちゃくちゃ後ずさる)
そんなに過剰に反応しなくても笑
でもまあ、劇物指定されてるしねぇ。
それくらい危険と認識できてれば良いよ。
私が苛性ソーダをガラス瓶に測る様をカウンター越しからおそるおそる覗き込む息子。
こっから苛性ソーダ水作ってオイルと合わせる迄が1番危険だからね。
おふざけ絶対禁止よ。
精製水に苛性ソーダを加えて行くと急激に反応してボトル内に水蒸気がつきます。
冷やしながら混ぜて完全に溶かし、温めたオイルと同じ温度まで下げて行く様子を息子に恐ろしげに見つめられつつ、
これは本当に危ないから、絶対素手で作業しないよ。
蒸気も吸い込んだら絶対ダメ!マスクと換気扇必須!
と、口酸っぱく注意喚起する私。
あんまり危険危険言うもんだから、ママ、それ本当に大丈夫なの?と私の心配をしだす息子。
大丈夫だよ。
でもここまでの作業は毎回細心の注意を払ってやるよ。
お料理やお菓子作りだって、道具や材料の扱い方によっては怪我や事故の元になるでしょう?
石鹸作りもおんなじ。
正しい扱い方を知って正しく作業する事が大事なんだよ。
オイルと苛性ソーダ水が同じ温度まで下がったら、いよいよ2つを合わせていきます。
これを混ぜたらもう概ね安心なので、その後のかき混ぜ作業からは交代で頑張って混ぜます。
オイルと合わせてから型に入れるまで、ブレンダー等使わない場合は、最低でも40分位混ぜ続けます。
混ぜながら、まだ〜?と聞いて来る息子に、最低40分は混ぜないとだよ。と言うと、ヒエー😱と悲鳴を上げるも、頑張って混ぜると言うので10分ずつ交代で混ぜました。
何故か私の帽子まで被って来たのでなんで?と聞いたら「魔女スタイル🧙♀️」だそうで笑
確かに鍋に怪しげな液体入れて混ぜてるもんね😂
さて、石鹸生地がかなりいい感じに仕上がってきました。
出来上がったベースを、私と息子で半分ずつ取り分けて副材料を入れました。
↓これは私のオレンジピール&シナモン。
型入れ
あとは型に流し入れ、24時間以上保温、型から外し、直射日光の当たらない風通しのいい場所で、最低でも3週間乾燥させれば完成。
この時点では、ほんのり温かくゲル状で、まだ泡は立ちません。
これをしっかり24時間以上寝かせて…
息子のは保温の温度が高かったかな?
表面にソーダ灰という粉吹きができてますね。
(肌に触れても害はありません)
出来上がったのは、引き出し式ケースに入れて乾燥させます🌬️
出来立てをお試し
型から外した石鹸は、この時点では肌あたりが少し強く感じますが、ちゃんと石鹸として機能してくれます。
それを体験して欲しくて、型から外した後に、型に残ったものや端っこの部分の石鹸を集めて使ってみてもらいました。
お水をつけて泡立てると…
「わー✨」と、歓声をあげる息子。
わかるー!!
初めて体験すると感動するよね😆
あの油と危険な水が合わさったものが、ちゃんと泡立つ石鹸になっていく不思議。
これは作ってみないと味わえない感動なので、体験してもらえて良かった✨
乾燥させている間にも、ゆっくりとけん化は進んで、だんだんと肌に優しいマイルドな石鹸になって行きます。
石鹸の仕上がりを楽しみにしている息子。
その使い心地の感想を聞くのを楽しみにしている私。
こういうもの扱うのはまだ早いかな~?と思っていましたが、楽しんでもらえたようなので、やってみて良かった✨
また3週間後、仕上がった石鹸の使い心地もレポートしたいと思います。
続きはこちら↓
仕上がった石鹸感想レポート
因みに去年の自由研究は琥珀糖でした
最後に、苛性ソーダを使用しない、おすすめの石鹸材料の紹介を載せておきます。
小さなお子さんとも作りやすく楽しんで作れる材料です。
よかったら覗いてみて下さい。
おすすめの石鹸作りの材料
苛性ソーダを使った石鹸作りは科学的な好奇心や、モノづくりの楽しさなどが体験できるとっても魅力的なものですが、苛性ソーダの扱いが難しく、正直子どもと作るのにはおすすめ出来ません。
でも、今回記事にした作り方以外にもグリセリンソープという、石鹸のもとを使って手軽に楽しむ方法もあります。
※以下リンクはアソシエイトリンクを使用しています。
石鹸ベース
電子レンジで溶かして型に入れて固めるだけの手軽な石鹸。
苛性ソーダを使って作る石鹸とは原材料が違いますが、ちゃんとお肌に使える品質の良いものですし、石鹸作りというワークを楽しむには安全でとってもお勧めな石鹸です。
↓これは基本セット一式揃っていてすぐ作りたい人にはお勧め。
溶かすのにガラス製のビーカーがあると便利です。
香り
香り付けをするなら、まずは香りの残りやすいローズマリーや、ラベンダー、ゼラニウム、ローズウッドなどがおすすめかと思います。
因みにオレンジなどの柑橘系は揮発性が高く香りが残りにくいです。
さらにこだわるなら型も色々あって、副材料も…
でも、もうキリがないのでこの辺でやめておきますね笑
おすすめ副材料はご興味があればコメントでもDMでもお応えしますので聞いてください。
↓これはひもを通す穴が開いた型になるので、画像の様にドライフルーツとかでデコレーションして飾ることも出来るタイプ。
↓これとかケーキ用の型だけど、いかにも石鹸な形のが出来る。丸くてかわいい✨
ではでは、楽しい自由研究の手助けになればうれしいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!