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私を魅了するイタリア野菜。ラディッキオ・タルディーボ



ちょっとひと昔前の旅行雑誌みたいなタイトルから始まります今回の記事。


ラディッキオ・タルディーボという珍しいイタリア野菜についてただただ語るつもりなので、興味無い方はごめんなさい(笑)



自己紹介でも書いてますが、私がイタリアに行った理由は、現地で旬のイタリア野菜を食べてみたかったから。


そう思ったのは、私がイタリアに行く直前まで働いていたレストランのシェフが、コース料理の付け合わせにカルチョーフィ(アーティチョークの方がわかりやすいかな?)のフリットを作って試食させてくれた時。


まずは揚げたてに塩を軽くふったものを食べさせてくれました。

ほくほくしてタケノコっぽくもあり美味しかったです。


次に塩とレモン汁を振ったものを食べさせられました。

そうしたら、レモンの香りと酸味でカルチョーフィの持つ香りや味わいが一気に膨らんだ感じが!

ほんの数滴のレモン汁で、一気に味の景色が変わった気がしてすごく面白いと思いました。


まだそこまで流通の技術が良くなかったであろう十数年前。
お店に届いたイタリア野菜はしなびてこそいなかったけど、収穫してからの日数の経過は感じざるを得ない状態でした。

この状態のカルチョーフィでこんな興味深い体験が出来たなら、現地で、より新鮮な状態で、現地の人の食べ方で食べたなら一体どんな素敵な事になるだろう。


玉ねぎやにんじんのように、日本でも馴染み深いお野菜は味の活かし方や調理法はそれなりにわかるけど、カルチョーフィのような珍しい野菜は、当時の日本ではまだ作っている農家も少なく、その旬の採れたての本当の味、どう食べたらその野菜が活かされるのかを知る機会は多くはありませんでした。

そんなわけで、それを知るには実際行くのが1番でしょう!と、渡伊したわけです。

料理の勉強、語学や文化に触れるのは二の次でした(笑)



それで、ぜひとも食べてみたかったお野菜の一つがこのラディッキオ

ラディッキオはチコリの変性種ですが、(ちなみにチコリはまた別にたくさんの種類があり、イタリアではチコーリアと呼ばれています。)一口にラディッキオと言ってもその種類は様々。

濃い紫色をしたものが多く、丸く結球したものや、ふんわりと葉の開いたもの、細長いもの等、その大半がプレコーチェ(早生種)ですが、今回の記事の主役のラディッキオはタルディーボ(晩生種)で、冬が旬の野菜です。

正式名称は

ラディッキオ・ロッソ・
ディ・トレヴィーゾ・タルディーボ

直訳すると、トレヴィーゾ産の晩生種の赤いラディッキオって感じでしょうか。


写真中央のは、
日本で1番よく見かけるタイプ。
日本ではトレビスと呼ばれている、
ラディッキオ・キオッジャ。


タルディーボはその生産工程が特殊で生産数が少ないため、イタリアでも高級食材として扱われています。

この柔らかく白い茎と鮮やかな紫の葉にするために、収穫後にカゴに縦に詰め、冷たくて綺麗な湧き水に根をつけて覆いを被せ遮光し、2週間ほどかけて軟白化させます。


そのお味は、他のラディッキオと比べ、カリッとしつつも柔らかな歯触りと、ほんのりとした苦味のなかに微かな甘さがあります。

お料理は、生でサラダに、ローストして肉等の付け合わせ衣をつけてフリット、刻んでパスタやリゾット等、幅広く使えます。


生産環境と生産工程の難しさから、日本でできるの安曇野のわさび田くらいじゃね?って思ってたら、ほんとに作ってる農家さんがいらしたそうで😳


国産のこれが食べられる日が来るなんて。


日本の農業凄すぎじゃない?


今回のこれは、うちの旦那さんが親戚伝いに偶然購入できたものらしいので、一般のスーパーで購入は難しいかもしれませんが、いつかスーパーにトレビスみたいに普通に陳列される日が来るかもしれない。


来れば良い。


来て欲しいなぁ!



ちょっと話し足りないですが、あんまり長々語るのもウザイかと思うのでここら辺で。

こんな風に使えますよ。の調理例を良かったらご覧下さい。




まずは生で。
美味しいお塩とオイルで
ピンツィモーニオ。


サラダ寿司の彩りにも。


さっとグリルしたのを、
チャーハンに添える荒技(笑)



定番リゾット。



生春巻きにも入れてみた。



あと、ソッタッチェート(酢漬け)
これ一押し。

漬けてすぐは漬け汁はこんなにクリアですが、


翌々日くらいにはこんなに綺麗な色合いに。


この酢漬けがまた美味しくて、シャキシャキ感と微かな苦味に、酸味甘味が相まって、箸休めにピッタリです。

ちなみに上の写真のサラダ寿司の酢飯と醤油ダレには、この漬け汁を使っています。



作り方はこちら。

ラディッキオを塩揉みし、熱湯消毒した瓶に水気を絞って詰め込み以下の漬け汁を沸かして粗熱取ったものを注いでラップでぴったり塞いで空気に触れないようにし、冷めたら冷蔵庫で2〜3日寝かせるだけ。




カレーの福神漬けの代わりに
添えるも良しです。



これらのお料理は、タルディーボでなくても、普通のラディッキオでも同じようにできると思います。

紫の鮮やかな色合いは、それだけで食卓が華やかになりますね♪


又、ラディッキオに限らず、最近は、飲食店需要が減った為かスーパー等であまり見た事の無い食材を見かける事が増えた気がします。


普段とは違う食材で、おうちご飯をレストラン風に演出するのもたまには楽しいかもしれません。


使い慣れないからと尻込みせず、色々な食材を楽しんでみるのに良い機会かもしれませんね☺️







ではでは、お読みいただきありがとうございました〜!

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