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「好き」を綴る365日、94日目。

杏仁豆腐が好きです。

杏仁豆腐の、あの独特な魅力。
なんと表現すればよいのか・・・

初めて口にしたとき、「えっ?!」と思いました。
知らない味。
というより、味を感じるより先に香りが口から鼻腔へ抜けたと記憶しています。

後に杏仁霜(きょうにんそう)の存在を知り、それが杏仁豆腐の香りや味の正体だと知りました。
しかし、今もって杏仁霜について詳しくは理解していません(調べたらすぐにわかるんでしょうけれど)。

今でも忘れられないのが、神戸の中華街でお友だちといただいた杏仁味のかき氷!
真っ白い氷を口に入れると、あの杏仁の味がふわっと広がり。
氷を掘削(笑)していくと、いろいろなフルーツが出てきましてね。
おいし楽しい一品!
夏になると思い出しては、「食べたいなぁ!」と思うのです。

お友だちもあの味を覚えているかしら?
後で連絡してみよう。

昨日は桃の節句でしたので、朝から「今日はケーキでも買って帰ろうっと♪」と、ひとりもくろんでおりました。
が、途中で気が変わりましてね。
「お気に入りのお店の杏仁豆腐にしよう!!」と。
仕事中にそのお店の前を通りかかったから、という単純な理由なのですけど。

夕食後、デザートに食べたこの杏仁豆腐は絶品も絶品!!!
どうやら生クリームを丁寧に煮詰めて作られている(だっけかな? 先日作られているところをテレビで観たのです・・・)らしく、本当にまろやかで口当たりの良い杏仁豆腐なのです。
ちょっとお高いのでおいそれとはいただけませんが。
ちょっと特別なとき、ちょっと自分へご褒美をあげたいとき・・・そんなときにうってつけ。

亡き祖母が病の床に臥す直前、食欲不振で寝込むことが多くなっていた時期に、この杏仁豆腐を携えて見舞ったのを記憶しています。
これなら食べられるよね? 好きでしょう?と祖父母宅へ届けたのですが、祖母は寝室から出て来られなくて。
困ったようにやさしく笑う祖父に、玄関先で手渡したんですよね。

今は亡き祖父母、今はもうない祖父母宅での思い出。

記憶を色鮮やかに思い起こさせてくれる食べ物のチカラ、すごいなぁ!
ちょっと胸が詰まっちゃったよ、まだ真昼間なのに。

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