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7.4 大事なもの



ふとよぎった亡き父の顔。

たまたま目に入った動画が草津温泉。

父の余命が数ヶ月と宣告されて、家族で行ったのは父が望んだ草津温泉。

涙が止まらなくなった。

もうこの世にはいない。

父から暴力を受けて育ったけれど、私にとってたった1人の父親だった。

不器用で言葉足らず。

病気のことも、家族に告げず。

癌が転移し、背骨の痛みがひどくなり、痛み止めが強いものに変更になった。

そんな矢先、薬が効き過ぎたのか、浴槽で寝てしまった父。

母から連絡をもらって駆けつけた。

微動だにしない父。

救急車で運ばれたけど、命の灯火は消えた。

お昼、娘と実家へ父に会いに行ってたのにね。

抱きしめたくても、抱きしめられない。

過ぎた時間は返って来ない。

命も同じ。

泣き叫んでも、温もりはもうない。

何回こうやって、人を見送ってきたのだろう。

お仕事だとしても、こんなに苦しいことはない。

「家族ともっと仲良くしておけばよかった。」

「好きなことをしておけばよかった。」

「ありがとう、を伝えたかった。」

「あの人に謝っておきたかった。」

叶えられなくても、話は一生懸命に聴く。

後悔のまま、最期を迎えてほしくないから。

少しでも、気持ちを吐き出せるなら、それがいいって思っていたから。


命のお見送りをしてきたからこそ、後悔してほしくなくて「本当はどうしたいの?」って何回も聴く。

だって、人生って1回しかないから。

転生とかあったとしても【今この時を生きているのはこの瞬間だけ】だから。

もう1回、赤ちゃんからやり直せるわけじゃない。

どんなに大金を持っていても、命は変えない。

本当に生きたい人生を生きるって、価値あること。

他の誰でもなく、「あなた」がどう生きたいか
どうありたいか、が大事。

これを伝えたい。

コーチングというアプローチで、1人1人の人生と本気で向き合いたい。

これしか、私にはない。

だけど、伝えたいものは私の中に確かにある。

#助産師コーチ
#コーチング
#亡き父
#伝えたいもの








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