見出し画像

2021年を振り返って

2021年の締めくくりに、
今年あった私の心変わりについて、
少しだけ記録の意味で書いておこうと思う。

少しはマシになるかと期待していた2021年。
今年こそは、我慢していた遠くの地元にいる家族や、
気心の知れた友人と会えるだろう、
娘を連れて旅行ができるだろうと、
指折りワクチン接種を待っていた。

でも、結局叶ったのは、
考えていたのの半分にも満たなかった。

感染症の山あり谷ありに合わせて、
SNSでは友人たちが集まり、帰省し、
旅行し、楽しい投稿を目にする機会が増え、
我が家も何度も何度も旦那と議論した。

医療従事者の旦那はもとより、
一般企業よりは少し制限のある生活を強いられている。
そして製造所内の実験室にこもる私も、
万が一社員から感染者が出て、
製造ラインを止めることがないようにと、
会社の制限は結構厳し目だ。

旦那なんて、子供が熱を出せば、
PCRで陰性か判明するまで、出勤停止だから、
2歳なんてちょくちょく風邪を引く子供がいると、
しょっちゅう周りに迷惑をかけている。
それでも旦那がクビにならないのは、
同僚が皆1〜2歳の子育て中のパパたちだから、
お互い様という恵まれた環境のためだ。

多少先述のような制限はあるが、
それだけなら、ぶっちゃけ...
ワクチン接種済みの私も旦那も、
旅行の一つや二つ、行ったに違いない。

では、何が私たちを「ザ自粛」に留めたのか。

娘の保育園である。

夏場、娘の保育園でも感染者や濃厚接触者が
相次ぎ、休園を強いられた。
その頃から、今まで以上に子供の健康状態への
注意が厳しくなった。

具体的には、
「咳鼻水がひどい場合は、お迎えにする」
「プール遊びNGな状況なら、お預かりしません」
である。

娘の保育園は、子供たちを本当によく見てくれるので、
私も旦那もこの保育園で良かったと心底思っている。

だからこそ、この通達が来たときも、
「マジかよ!?咳鼻水なんて月の半分出てらぁよ!」
と、一言悪態をついたものの、
子供の安全を最優先に考えた園の方針ならばと、
なるだけ従順に従っている。

仕事の都合でどうしても鼻水マンを預けなければ
ならないときは、小児科でPCRや抗原検査後、
陰性を証明してから、事情を話して預けている。

近くにジジババがいれば...と何度思ったことか。

「ジジババに預けちゃった」という、
保育園でのママ友の何気ない会話に、
何度「くそぉ」と苦虫を噛み潰したような顔を
したか分からないくらいだ。

近くに頼る身寄りがなく、
自分達でどうにかしなければならない我が家。

娘にもいろんな体験をさせてあげたいなと思いつつ、
万が一出かけて体調を崩しでもしたら、
ただの風邪だとしても、しばらく保育園には
預けられず、職場にも迷惑をかけ、
仕方ないと頭で分かっていても、
家庭内が少しギスギスするに違いない。

これまでの経験上、そんな状況になると、
体調を崩した娘が早く良くなるようにと祈りつつ、
「なんで熱出たかね?」と言いたくなるダメ母なのだ。

可愛くて大好きで何よりも大切な娘に、
なんて酷い親だろう。
娘が熱で苦しんでいても、2日目ともなると、
常に仕事のことが脳裏をよぎり、
それがまた自己嫌悪となり、
シフト制のためなかなか仕事を休めない旦那に、
八つ当たりするのだ。

これでは、娘をジジババどもに会わせたり、
どこかに旅行に連れて行ったり、
楽しむつもりでやったことがきっかけで、
家庭崩壊しかねない。

そう考えた我が家。

友人らのSNSの楽しげな投稿は、
指を咥えて羨ましがりながら、

「うちはうち!」

を徹底した1年だった。

子供の頃、
「うちはうち、よそはよそ」と言われるのが、
何より嫌だったし、
なんて分からずやな両親なんだと、
呪ってやろうかレベルでプンプンしていたが、
それをまさか私が言う日がくるなんて...

人生37年目の心変わりだ。
「うちには、うちのルールがある」

もちろん、娘には頭ごなしに同じことを言うつもりは
毛頭ない。
ただし今回は、行き過ぎた制限だと批判されようが、
我が家が円満に過ごすためには、
必要な制限だったと思っている。

そしてもう一つ。
私の実家も旦那の実家も、地方である。
未だ関東圏の行き来に多少嫌悪がある地域だ。
我が家に遊びに来た旦那の両親は、
その後自宅で2週間の自主隔離を強いられた。
私の実家も、我々が接触すれば、
97歳の祖母はデイサービスを2週間
利用できなくなるそうだ。

大切な人たちに会いたいし、娘を会わせたいけど、
それは大切な人たちの生活にも影響力があるのだ。
だから今は無理をするときではない。

何だか本当に、嫌な世の中だな。

とは言え、完全に家に閉じこもっていたわけでは
ないので、ご心配なく。
たまには空いている電車やレンタカーに乗せて、
少し遠出したり、数駅先の屋外型モールや
公園に娘を連れて行ったり程度はしている。

昨年は最寄り駅界隈からほとんど出なかった娘には、
いつも楽しい出来事のようで、
週明けの保育園では自慢げに先生に週末の
出来事を報告しているらしい。

娘が生まれたとき、2歳までに台湾あたりの
近場の海外に行きたいなぁなんて思っていたのは、
もはや遠い昔の夢物語。

まぁいいさ。
もう少し娘が大きくなって、
しっかり記憶に残るようになってからの
お楽しみとしよう。

「うちはうち」

来年は、我が家も少し制限緩和したいなぁ。
頼むよー、医療業界、製薬業界!

何はともあれ、今年も家族皆健康で年を越せること、
ワーママ業、ワーパパ業、保育園児をやりきったこと、
お疲れ様我が家。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?