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サヨナラ、昆布だし

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)になってしまったのである。原因は不明。

症状としては喉の渇き、動悸、疲れやすい、体に力が入らない、お腹の調子が悪くなる、それでいてすぐに空腹になりたくさん食べる(のに痩せる)、声が嗄れる、甲状腺の腫れ、手の震えなどなど。バセドウ病と言えば眼球突出が有名だが、これは人によってあったりなかったりだそうで、今のところ私には出ていない。

受診の決め手となった症状が「かつてないほどの足のむくみ」だったため、医師は当初、甲状腺機能低下症のほうを疑っていたらしい。ところが、血液検査をしてみたところ、亢進症だったと分かった。要するに何か知らんが甲状腺がヒャッハーしているということだ。

甲状腺の病気は妊娠・出産をきっかけに発症する人が多いと聞くけど、私にはそうしたイベントは何もない。とは言え、なってしまったものは仕方がない。ひとまず投薬をしながら月イチで血液検査をして経過をみていくことになった。

調べてみるとこの病気、数値が安定するまでは激しい運動を控えた方がいいらしい。あと、医師から再三「アルコールは飲んでませんね?」と訊かれているところをみると、どうやらアルコールも控えたほうがいいらしい。
(甲状腺そのものに影響があるわけではないようだが、症状の中に動悸があることを考えると普通に体の負担になるだろうことはわかる)

これってもしや、Jリーグが再開してもスタジアムで酒飲んだりゴール裏で飛び跳ねたりできないパターンでは……某チームサポかつゴール裏民の私涙目。ま、まあ、アスリートでこの病気を患いながら競技復帰してる人もいるわけだから、数値が安定しさえすれば酒はともかく観戦はできるやろ。果たして私の数値が安定するのが早いか、観客の入場が解禁されるのが早いか…ですな。

そして、今のところかかりつけの医師からは特に食べ物の制限などは言い渡されていないんだが、病院の方針によっては(アイソトープ治療をしてるわけじゃなくても)ある程度ヨウ素は制限したほうがいいんじゃね?ってトコもあるらしい。

んで、ヨウ素の多い食品ってなんなの?というと、その筆頭が海藻類。中でも昆布のヨウ素の量が突出している。マジか。昆布だしとサヨナラせんといかんのかい!(海苔やわかめは昆布ほどではないそうな)なんで、だしは昆布を避けてかつおだし、コンソメ、しいたけだし、野菜ブイヨンなどを使ったほうがいいかも。

それから、海藻ほどでもないにしろ一部の魚介類、魚介類の加工品(かまぼこやちくわ)牛乳、卵(卵黄のみ。卵白はセーフ)も控えたほうがいい感じ。逆に量を気にせず食べていいのは肉と野菜と果物。魚介類の中でも鮭とほたて貝柱と海老はなぜかOK。

それと穀類。ご飯とかパンとか。でも菓子パンには増粘多糖類(カラギナン)がふくまれているから避ける。ちなみに増粘多糖類(加工でんぷん)とかはセーフ。でも増粘多糖類とだけ記載しているやつはとりあえずやめといたほうがいいみたい。私は今回カラギナンというものを初めて知ったのだが、ゲル化剤として使われることが多い多糖類で海藻由来なんですね。アルギン酸〇〇というものの類も実は海藻由来らしくて、避けたほうがよさそう。ペクチンやキサンタンガム、グァーガムなんかはセーフかな。

しかしカラギナンって意外と色んなところに使われていて割と避けるのが難しいんだよね。菓子パン以外にもアイスクリームとかダメっぽい。まあ、アイスは牛乳とか卵も使ってることがほとんどだから、それ自体ですでにアウトなんですが。しかし豆乳飲料に使うのはやめてもらえないか。牛乳を控えるとなると豆乳でタンパク質の大部分を補いたいところなんで!
尚、甲状腺機能低下症に移行してしまった場合は、大豆製品もある程度制限しないといけないらしくて大変……そうならないよう祈ってますが。

そうやって避けるべき食品と食べても大丈夫なものを分類していくうち、買い物の際に今まで以上に原材料をしっかり見るクセがついた。このご時世、売り場の商品をあまりベタベタ触らないほうがいいのは分かっているのだが、必要なので大目に見てほしい。

それから、食品に含まれる栄養素についても考えるようになった。自分で調理する機会も増えた。たとえば、ヴィーガンの方に教えていただいたのだが、植物性のものから摂れるカルシウムは結構ある。ゴマとか小松菜とか。
ヴィーガンの人たちと違い、こちらにとっては海藻類を避けるべき食品なので、海藻から摂ることはできないが、それでも随分と参考になった。

みんなヴィーガンのことバカにしてるけど、あの方たちの創意工夫は本当にすごいよ。現状で私自身はヴィーガンにはなれないと思うけど、別の食品に置き換えられないか?という視点はこれからも参考にさせていただきます。ありがとう。

そんなこんなで、私にとっての「新しい生活」は、はじまったばかりです。

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