それでも人生は続いていく
先日、卵巣がん体験者の会スマイリー代表の片木さんに声をかけていただき、
ACP(人生会議)について対談する機会をいただきました
火事で母を見送ってから8年。
母の命の選択をするという極限の状態でも取り乱すことが出来なかった私が、あの時に背負い、心の奥底に仕舞った気持ちを口にすることは、自分への挑戦だったのかもしれません。
私が母の命の決断をした時から抱えている重みと孤独から、
『狼狽えている人を見捨てない、一人に背負わせない社会にしてほしい』という想いを持っています。
それが今の私を動かしているのだとも思いました。
失う前には戻れないのだという絶対的な現実に今でも押しつぶされそうにもなります。
視点を変えたり、受け止め方を変えることで埋め合わせができることではありません。
令和3年度の活動も締めの時を迎えています。
振り返ると、患者会活動を始めてから、一番積極的に、いろいろ挑戦した一年だったようにも思います。
でも、前向きとか乗り越えるという言葉と私の心には距離があります。
ひなたの道を歩いていこうという気持ちとも程遠いのが正直なところです。
子どもの時に父から言われた『ニーバの祈り』
変えられないものを受け入れる平静さを
変えることのできるものを変える勇気を
それを見極める叡知を
今、私は『変えられないものを受け入れる平静さ』に向き合いたいと思っていて、そうすると、自分を信じて生きていくしかないので、それでも続いていく人生の中で行き先が見えてきたのかなと思っています。
※写真は母を喪った後、夫との別れとも向き合いながら一緒に見た夕焼け
全国胃がんキャラバン、多くの人にがん情報を届けるグリーンルーペアクションに挑戦しています。藁をもすがるからこそ、根拠のある情報が必要なのだと思い、頑張っています。