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山の失敗談。”忘れ物は怖いぞ~②”

 「山の失敗談」シリーズはほかの記事に比べて閲覧が多い傾向にあります。それだけみんな興味あるってことですよね。笑 かくいう、私もその一人です。
 前回は、山の失敗談としてアラスカへ出かけた時の登山における忘れ物について書いてきました。今回はその続編です。

デナリ山ってキャップにサングラスでも登れるんだぁ。。

 前回は北米最高地点の”キャンプ場”でテントポールを忘れた話をしましたが、このほかにも「ポカ」があった山旅だったのです。デナリ山は夏でも‐20~-30℃と非常に寒い場所でもありますが、お日様が出ていて風が無いと日中は+20℃くらいになる日もあるのです。つまり気温差50℃。そしてあったかい日は拍子抜け。実際旅に出た時も出発後数日は日中暑いくらいでTシャツ1枚で過ごしていたほどです。

ロンTにサングラス、キャップでちょうどいい!序盤は天気も良くこんな感じ。

 いいコンディションが数日続き、4,200m地点の通称メディカルキャンプ(ベースキャンプ)までの間、朝晩はダウンジャケットですが、日中は時折こんな格好で歩いて行けました。極寒の地と聞いていましたのでバラクラバ(目出帽)やゴーグルなども当然準備していきましたが、ここまで一切使う気配なし。実に順調で快適でありました。

普通は忘れないだろ、というものを忘れる。

 さて、登山も徐々に佳境へ。メディカルキャンプからは「必要最小限」のウエアやギアだけを用いて5,250mの通称ハイキャンプへ移動し、最小限の宿泊で山頂を目指し一気にメディカルキャンプまで降りる計画でした。我々も不要なものをテントに放り込み、取捨選択して軽量化を目指しました。

僕はその選別で、なぜかバラクラバとゴーグルをテントに置いたのです。
え、なぜかって!?これまで使わなかったから。。。

は。バカじゃん?と思われた方も多いでしょう。ちょっと考えればそれくらい分かるだろ…とみなさん思うでしょうし僕も東京でパソコンの前に座っているとそう思います。しかしなぜかこの時はあっさりとそうしてしまった。
山ってのは、不思議なところです。。

山での忘れ物は、払う代償も大きい。。

 で、その後どうなったかです。
実はハイキャンプまではそこそこ順調でした。キャンプ到着までの稜線はそれなりに横風を食らいましたが、フードやニット帽でそれなりに対応できたわけです。
 そしていよいよ山頂へ向かう日、9時間くらいかけて山頂直下までたどり着きました。あと数十メートルで目指してきた北米の頂です。
…とこの辺りで突然横から爆風が吹き始め、視界も悪くなってきました。山の天気はまさに変わりやすいものです。
 こんなときバラクラバがあったらどれだけ温かったことでしょう。ゴーグルがあれば視界がどれだけ快適だったことでしょう。結果的にはフードだけしか頭を守るものはなく頬は露出しっぱなし、サングラスは一瞬で氷り、視界は裸眼で頑張るのみ、しかし横殴りの雪で見にくいし…。
 無事に山頂についた時はせめて記念撮影くらいは…と唯一僕を守ってくれたフードまで取ってハイチーズ!確かに想い出の写真にはなりました。笑

北米最高峰デナリ山山頂より。よく「高所にいる格好じゃねーだろ」と言われます。笑

 お気に入りのキャップと共に撮った思い出の1枚と2つの「致命的な忘れ物」の結果は、凍傷というお土産つきの山行となりました。

耳の裏には凍傷の水膨れ。ヒリヒリするし、気になるし。不快。
爆風によって頬も凍傷。こら将来シミになりそうでいや~ん。もちろん、反対側も。。

 浅めの凍傷は早いうちにしっかり復温、そして再凍結の予防という基本的処置がありますが、耳たぶの裏とかあっためられないし、、、いやぁ参りました。耳はまだ無事に付いていますが、皮膚はなんだかブヨブヨになり、一度凍傷になったところは寒さに弱い傾向があり…寒い日は異常に冷たさを感じます。

 まぁ完全に自分のせいですが「山の忘れ物は怖いぞ~」というエピソードでした!持ち物は入念にチェックして楽しい山にしたいですね!ちなみに先日は高尾山にいくのに防寒具忘れました。学んでない…笑

#登山 #アラスカ #忘れ物 #アウトドア #想い出日記

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