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「1分で話せ」をコミュニティに繋げたい

 伊藤羊一さんの名著「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」を読んだのでまとめたいと思います。
 プレゼンテーションスキルを見直したい、プレゼンは褒められるのになぜか成果が出ない人にぜひ読んでいただきたい1冊です。

キーワード「人を動かすまでがプレゼンテーション」

 私はこの本を読んで、プレゼンテーションはすることが目的ではなく、"「誰か」に「何か」をしてもらうためにするもの“"であることを再認識させられました。
 忙しい仕事の中で作るプレゼンテーションは、つい情報をまとめただけの結論のない資料になってしまいます。私も提案する商品の情報を資料にたくさん詰め込むだけで、聞き手にどうしてほしいのかを考えていないプレゼン資料をつい作ってしまいがちです。

 例えば、総務部、経理部、経営者にそれぞれ提案するとき、忙しいとつい同じ企画書を持ち込んでしまいます。しかし、それぞれの担当者にしてほしいことはきっと違うはずです。
 私の場合、想像してみるとこんなことがありました。
・(窓口部署)意思決定権のある部署に取り次いでほしい
・(経理部)現在使用する商品とのコスト比較をしてほしい
・(意思決定権者)意思決定の鍵となる課題・ニーズを教えてほしい
 目的がしっかり意識できると話し方もきっと変わってくる。人の心を動かすことができるように、この本で読んだことを意識的に行動に取り入れたいと思いました。

結論ー根拠ー例え 3段ピラミッドがわかりやすい

 論理的思考の書籍を買うとよく取り上げられているピラミッド原則が本書でも推奨されています。中でも本書では事例を使ってイメージしやすく、繰り返し記載されているため読む中で理解が深まって、試してみたい!と思う内容になっています。
 この3段を基本に、本の中では聞き手をよりプレゼンの中に引き込む手法も掲載されています。
※ピラミッド理論についてさらに深堀したい方は以下の書籍もおすすめです。

忘れがちなポイントを押さえることができる

 本書では本当に基本的なことからフレームワークまで抑えられています。そのため、当たり前と思っていたけど実はぬけていた、基本的なポイントに立ち返って自分のプレゼンを見直すことができます。

 例えば「声が小さい」「途中から何を言っているかわからなかった」は多くの人が一度は言われたことがあるダメ出しポイントだと思いますが、その重要性がイメージしやすいように具体的な例えやエピソードを交えて描かれています。
 様々な角度からプレゼンテーションのポイントを説明したこの本を読めば、自分のプレゼンの改善点がきっと見つかるでしょう。


 人を動かすのはいつでも「熱量」と「説得力」。それを強めるためにはターゲットと目的を明確にすることは不可欠です。
 そのために何をすればよいのか。この本にはその基礎が様々な事例とともに詰まっています。

プレゼンに悩む人には必読の1冊です。


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コミュニティに照らす

 マネージャーの方や日常的にプレゼンを行う人だけでなく、熱量のあるユーザーの方にもぜひ読んでほしい本です。なぜならこの本を読んで、効果的な伝え方を学ぶことで、自身のアウトプットの原動力、またコミュニティのグロースにつながるのではないかと感じたからです。

 コミュニティの中で情報を発信する人も、聞き手に伝えたい、揺さぶりたい何かがあるはず。「発信はしたいけど、別に人を動かしたくない」という人もいるかもしれませんが、自分の発信に対して反応をもらえたり、人を動かすことができれば次の発信のモチベーションになり、よりアウトプットを促すことができるのではないでしょうか。

 伝わるメッセージが外にどんどん出ていけば、興味を持っている人の心をより動かし、新しい層の獲得につながります。私はそういう結果を評価してもらえると、次も頑張ろうという気持ちになります。

 個人的にはユーザーの人に伝え方のテンプレートを体験する機会を提供してみたいと思いました。体験してもらうことで、表現の選択肢を増やしてもらう、さらに自分なりにアレンジしてもらい、その人の良さを残しながら、伝えることを陰ながら支えていきたいです。

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