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分かっちゃいるけど食べられない(山椒の塩漬け)|酒と肴 その三十二

山椒の塩漬けが雑巾臭いんです。
ピリリと辛い仕上がりになるはずが、フワリと臭いって何なんですかね?

昔から『クロワッサン』や『天然生活』、『サンキュ!』といった雑誌が好きで、「シンプルな暮らし」や「手仕事」、「年末までにあと10万円貯める!」なんて言葉にクラクラきてました。美容室、今でこそタブレットで好きな雑誌を読めますが、『LEON』や『Tarzan』を置かれるたびに歯痒い思いをしていたものです。(顔も体も薄ぼんやりしているため、ジローラモさんを参考にするようにとのお気遣いだったのかも知れません)

ですからこの時期は梅仕事をはじめ、旬の食材で保存食づくりをしたくなるのですが、初めて挑戦した山椒は見事に失敗しました。

フードロスに関心があり普段から賞味・消費期限よりも自分の嗅覚、味覚を信じるタイプです。当然リメイクも考えました。けれど実食の結果、お腹を下さないまでも半日不調だったので、どのタイミングで別れを切り出そうか悩んでいます。どうやら私は、付き合った相手をダメにする種類の人間のようです。残念ながらジローラモさんみたいに、上手にお付き合いすることはできませんでした。

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(瓶の中、淡い緑色してナチュラル感を出していますが、微生物などの見えないお友達がたくさんいるのでしょう。まったく腐った世の中です)

レシピを見ると保存食なので、本来なら一年ぐらいは持つものらしいです。
仕込んでいる時はちりめん山椒にしたり薬味寿司に挑戦したり、焼酎ソーダに入れようと、心あらずの皮算用をしていましたが、結果はお金と時間、健康を少しずつ削られただけでした。

まあ、いつまでも失敗を引きずっていても仕方ないので、いつも通りビールでアルコール消毒します。
予定では冷奴を肴に、薬味(しそ、茗荷、山椒の塩漬け)をたっぷり乗せた写真を撮るつもりも、当然ながらそんなもんありません。何なら豆腐を出すのも面倒くさかったので、買い置きのキムチで美味しく頂きました。

発酵と腐敗。人類は失敗を繰り返しながら食文化を発展させてきました。お腹を壊しながら、時には命がけで食の未来を開拓してきた先人に感謝です。


メニューと材料
・山椒塩漬け(実山椒、塩、雑菌)←ご注意

山椒がうまくいったら、梅仕事や塩らっきょうにもチャレンジしようと思っていましたが、心が折れたことから今年は諦めます。ですがどうにも悲しいので、美味しそうな手仕事の記事をご紹介します。

福島県で、味噌と味噌汁とおむすび「ちいさいもん」をやられているJunko Satoさんのnote。ちりめん山椒のおむすび、冷や酒で頂きたいです。

天然酵母で焼いたパンがいつも美味しそうなzzyさんのnote。ビールと合うおつまみも満載。時々、猿も出てきます。


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