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振り返れば、月(クラッカー、ぜんざい)|酒と肴 その六十七

先週の土曜日は十三夜でした。

ツインテールの決め台詞に「月にかわっておしおきよ」ってのがありますが、「仕置き」の意味を調べると、

「死刑」

と出てきて震えます。

夜道、月野うさぎだと思ったら、鋸村ギーコだったぐらいの驚き、美少女戦士からの血まみれスケバンチェーンソー。サブカルチャーに関して言えば、日本はダイバーシティを獲得している模様です。

ちなみに「仕置き」と画像検索したら「必殺仕置人」が表示されますが、「仕置き」と一文字加えるだけで、TL系の画像がたくさん出てきます。自分が言うのも何ですが、本当この世は変態ばかり。みんな心に何をインクルージョンしてるかって話です。

さて、十三夜は栗名月とも豆名月とも言います。
収穫の時期に加え、満月に少し足りない、そのシルエットも由縁でしょうか。

本当なら、酒のつまみとして栗を使った煮物を作る予定でしたけど、一袋の量の多さに断念しました。同じものを食べ続けるのは問題ないですが、できれば美味しいうちに食べたい派。こう言う時、少食民だと困ります。
代わりと言っては何ですが、甘栗を使った軽めの肴を作りました。

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こちら「甘栗のクラッカー」、甘じょっぱい系のおつまみ。クリームチーズに混ぜてある、刻んだ栗と胡桃の食感が楽しいです。蜂蜜やラム酒を加えていますので、香り高くて大人味。甘栗の違った一面に出会いました。

お酒は、秋限定ビールがスーパーの棚から消えていたので、ヤッホーブルーイングの東京ブラックと合わせます。雲間に浮かぶ月が、十三夜にぴったり。

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肌寒くなってきたので、キン冷えよりも黒ビールの温度がいい具合。それにしても季節限定商品はチャンスの神様と親戚らしく、前髪しか無いのは商売上手。売切御免なマーケティングでしょうか。

クラッカーは、アボカドディップも用意したので、交互に頂くとお酒がすすんで仕方ありません。

さて今回、栗名月はクリアしましたので、豆名月にも挑戦しました。

小豆を煮て、かぼちゃを練り込んだ白玉も作り、拵えたのは「月見ぜんざい」。

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茹であずきの夜空に浮かぶのは、かぼちゃ白玉の月。
乱視なので、月がぶれて三つに見える様子を表現してみます。

白玉もあずきも優しいお味。翌日はココナッツミルクを加えてチェー風にして、頂きました。味変やリメイクを考えると、味付けは強すぎない方がいいですね。

こんな具合に充実した十三夜。来年は里芋で衣被ぎも作って、芋・栗・かぼちゃの三役揃い踏みといきたいところです。(言わずもがな、豆は横綱です)


メニューと材料
・甘栗クラッカー(クリームチーズ、甘栗、胡桃、砂糖、蜂蜜、ラム酒)
・月見ぜんざい(白玉粉、小豆、かぼちゃ、砂糖)

【追記】
十五夜を題材にした『巷説問答月之裏面』、お月見コンテスト2022で佳作を頂きました。月を眺めて酒を呑み、書いた文章がビールに変わるなんて、酔っぱらいには望外の喜びです。
お月見という歳時が生む繋がりと広がり。関係者の皆さまに、あらためて感謝申し上げます。多謝。



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