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手繰る記憶(干し芋バター)|酒と肴 その十七

週末の夜の慰み、イヤフォンで音楽を聴きながらのお酒と甘味。いつもは手元にノートを開き、心に浮かぶろくでもないことを書き留めていますが、年の瀬が近い今夜は手帳を2冊広げています。

1冊は今年の手帳、もう1冊は来年の手帳。

手繰り手繰り毎年の予定や、今年は叶わず来年こそは実現したいあれこれを書き写せば、自ずと一年を振り返ることになります。

杉浦日向子さんのエッセイだったでしょうか。江戸の頃には「七味五悦三会(しちみごえつさんえ)」という考え方があって、大晦日の晩に「その年に食べて美味しかったものを七つ、楽しかった出来事を五つ、良い出会いを三つ」思い出せたなら、その年は良い年だったというもの。

大晦日までにはまだ日がありますが、干し芋のバター焼きをつまみに焼酎ソーダを飲みながら、過ぎた時間に思いを馳せます。

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(トースターで炙る方が手軽ですが、スキレットの方が溶けたバターの絡まり&染み込み具合いが格別です。特に端っこがカリカリになって、冷めても美味しいというおまけ付き)

この一年、記憶を遡れば何やかんやとありました。それでもテイクアウトやお取り寄せで美味しいものにありつけましたし、手ずから料理した肴で飲む酒は、買い出しも含めて楽しい時間でした。気になっていた古典のセミナーもオンライン開催をいいことに呑みながら聴けましたし、noteを通じた交流も良い出会いだったと思います。
つまりはいつも通り酔っ払って暮らせた一年でしたので、慌ただしいながらも良い年だったのかな、と。


そして、また来る年が私にも皆様にも良き年になることを願って、今夜もあと一杯だけ、嘘です、あと三杯は飲んで頭が溶けてから寝ることにします。

今年も一年ありがとうございました。

メニューと材料
干し芋バター(干し芋、バター)

酒と肴|その十六 信州でまた会いましょう
酒と肴|その十八 太れなかった正月に(関西風黒豆)


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