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「書くことが好き」でいるためには

ライターをしていると「書くことが好き」なときばかりじゃない。
好きでなったライターという仕事だけど、「今日はめちゃくちゃ書きたくない」という日がある。

いわゆるブラックデーだ。

締め切りはすぐそこまで来ているのに、頭では分かっているのに書きたくない。
指を動かすことすら、椅子に座ることすら、立ち上がることすら嫌なのだ。
「私って鬱なのかな?」と落ち込む。
「ライターの仕事、本当は向いていないのかもしれない」と凹む。

そんなこんなで半年以上、専業ライターを続けている。
時折くるブラックデーと戦いながら。

けど最近、その答えがようやく見えてきたのだ。
私はライターに向いてないわけでもなく、鬱なわけでもない。

「書くことが好き」でいるための努力ができていなかったのだ、と。

雇われライターをしていると、どうしてもというか当然ながらクライアント向けの記事を書くことになる。

当たり前だ。

クライアントが望む書き方で、方向性で、記事を仕上げる。
ライターを始めたばかりの頃は、その中でも「自分色を出してやる」と燃えていた。
それこそがライターの価値であり、読者もそれを求めているのだと思い込んでいた。

でも、それは違う。
それはアマチュアのやることだ。

プロのライターは、クライアントが求める通りの記事を書き、同時にその先にいる読者のニーズも満たす。
そのことに気づいてからは、プロとしての意識を持ちライティングするよう心がけている。

でも、だ。

これが、時に苦しい。
いや。これだったのだ。

私のブラックデーの原因は。

「本当はこう書きたい」「ここはこうしたほうが絶対面白いのに!」と心の中で葛藤しながら記事を書く。
私がメディアを運営しているなら、この記事の構成はこうしたい。
そんなことを勝手に考えてはモヤモヤ。
それこそが私の負のスパイラルだったのだ。

個性を殺し、言われるがままの記事を書き、納品する。
言い方が悪くなってしまうかもしれないけど、雇われライターの実態はこれだ。
でもそれでお給料をもらっているのだから、良いとか悪いとかそういう話ではない。

けど、私はこれじゃダメだ。
私は、自分が書きたいことを書かないとライターを続けていけない。
「書くことが好き」でいるためには、なにかを変えていかないと。
そう思った。

私には「書くデトックス」が必要だ。
書きたいことを書いて、心のデトックスをすること。
それこそがライター仕事を続けるために必要なことなのだと気づいた。
大好きなライターの仕事をこれから先もずっと続けていくために。

気づいたからには、仕事の取り方を変えなければ。
そう思って、また一から営業活動を始めている。
なるべく自由度が高くて、「個」を活かせる場所を探している。
これがまた、楽しい。
「素敵だな〜」と思うメディアを見つけては、丁寧に紡がれた記事にうっとり。
編集者や運営者などメディアを支える人たちがもちろんいる中で、ライターの存在意義をひしひしと実感する。

もう一つは、このnoteだ。
好きなことを好きなように書く。
SEOとか記事構成とか難しいことを考えなくて良い。
楽しい!
noteは私にとってのデトックスだと感じている。
ライターってこういう場所があったほうが絶対良いと思う。
「自分のために」書く場所があっても、良いと思う。
そんなこんなで、私のライター人生はまだ始まったばかり。
焦らず丁寧に。少しずつ。
自分に合った方法を見つけていきたい。
「書くことが好き」でいるための方法を。


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