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失うなら全力で愛せばいい

2歳の息子が、アパートの内階段の1番上から下まで転げ落ちた。階段上にあるベビーゲートを息子が押したら外れてしまい、15段くらいある階段を、たぶん頭からゴロンゴロン行ったと思われる。誰もその瞬間を見ていないのでわからないが。
ギャン泣きから次第にぐったりしてきた息子の様子に、普段は動じない私もさすがに焦り、救急車を呼んでもらった。何度も名前を呼び、今にも寝そうな息子を起こしながら。
お昼寝してなくて眠いのか、意識が遠のいているのかわからない。胸の奥でかすかに恐怖が顔をのぞかせた。
救急車が来る頃には、息子も1人で起き上がり、母にだき抱えられたまま救急車に乗り総合病院へ。歯磨きする余裕などなく、救急救命士の方にあれこれ聞かれている時に、夕食に納豆を食べたことを後悔した。ケータイも忘れる動揺ぶり。
病院に着きCTをとってもらった。結果を待っている頃には、待合室で暴れる普段どおりの息子に戻った。CTの結果も、出欠も骨折も見られないとのことで一安心。

家に帰って、子ども達を寝かしつけしているときに、気づいてしまった。「息子が死んでしまうのではないか」と、めちゃめちゃ怖かったことに。
その気持ちに気づいて、娘の前でおいおい泣いてしまった。

この恐れは、私が小学3年生の時に飼っていたニワトリ(ピーちゃん)が、脱走してきた犬に噛まれて死んでしまった時に繋がっていた。
ピーちゃんを失って、私はひどく落ち込み2週間くらい泣いていた。その時にやっとピーちゃんが大切な存在で、一緒に過ごす時を愛していたこと気づいたのだ。
きっとその頃から感情にフタをするようになって行ったんだと思う。失った時の傷を浅くするために"深く愛さないようにしよう"と無意識でブレーキをかけていたのだと思う。
子どもに対しても、愛しているけど、どこかで距離をとっている気がしていた。謎が解けた。

今回のことで、私は吹っ切れた。
いつ失ってもいいように、毎日一瞬一瞬、全力で愛することを。自分ができる精一杯のことをやっていれば後悔はしない。
それは子ども達や家族だけではなく、一期一会で出会う人達や動物や植物もである。
出し惜しみせず、 100%の力で愛し、愛を伝えるのだ。
いつか世界を愛で包み込むことができるように、アクセル踏んで行くよ!
身を張って気づかせてくれた息子に感謝。さんくす♡

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