わたしの楽しみ、なりたい自分
娘のお友達が泊まりに来てくれて、一緒に晩ごはんを食べることになった。
ありあわせで軽食を用意したところ、どういう流れか聞き逃してしまったが、食卓についた娘が一言。
「うちのお母さんは、美味しいご飯を作るのが好きな人だから!
ね、お母さん、そうだよね?」
ほぉぉぉ。
私の好きなことって、美味しいご飯を作ることだったのか!
さすが我が娘。
自分探しの旅の途中、迷子になりかけていた私に、さらりと手を差し伸べてくれた。
「そうだね、美味しくて身体に良いごはんを作って食べるのが好き、なのかな」
そう返すと、お友達が一言。
「へぇ〜、そうなんですか?
うちのお母さんは、味がどうとかよりもお腹が膨れればなんでも良いって人なんで!笑
たしかに、身体に良さそうな野菜多めのご飯ですねぇ。
わたし、こういうの大好き!」
そう言って、美味しい美味しいとモリモリ平らげてくれた。
あぁ、そうか。
これが私の楽しみなんだ。
なるべくコストも労力もかけずに、味付けや栄養バランス、彩りを考えてご飯を作る。
出来上がった品々が美しく並んでいるのを眺めれば、気分は上々だ。
食べるのも楽しみではあるけれど、どちらかというと作るだけで満足。
美味しそうに食べてくれる人がいたら、なお幸せ。
というか、自分一人のためにご飯を作るのは淋しくて虚しくなってしまいそう。
そして私は、そんな自分を卒業したいと思っている。
私という存在を、誰よりも大切にしてあげられる人になりたいのだ。
ご飯を作ることについてもそう。
たとえ食べるのが自分だけだとしても、頑張ってるね、おつかれさま、という気持ちを込めて作りたい。
若干9歳の女子ふたりのおかげで、楽しみと目指すところを思い出すことができた。
そんな夏の夜。
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