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やさしい和菓子の世界〜大福編〜

10年和菓子屋での修行を経て現在お店を開いています。

専門用語を使わずにわかりやすくざっくりと和菓子を解説してみようと思います。
※お店や職人さん、地域によって見解が違う場合もあります。

お米

お米にはうるち米ともち米があります

うるち米はごはん

もち米はもち

ざっくりこんな感じです。

うるち米

うるち米はごはんです。みなさんの食卓に登場するやつです。

このうるち米を使って作った粉を米粉といいます。

この米粉を使って作ったのがお団子や、柏餅、ういろうなど。

またお団子編あたりで詳しく解説するのでうるち米についてはこのへんで。

もち米

もち米はおもちはもちろん、おこわ、赤飯などにも使われてます。

おもちはお米を洗って水に一晩浸けたものを翌日水気を切り蒸します。

蒸し上がったほくほくのもち米を餅つきマシーンに入れてくるくる回します

そうするとだんだん粒がなくなって一つにまとまりおもちができあがります。

これを熱いうちに丸めたやつがお正月のお雑煮などにいれるおもちです。きなこつけたり、砂糖醤油つけて海苔巻いたり…つきたては一番美味しいですね。

餅粉もちこ

このもち米を使って粉にしたものが餅粉です。白い粉です。

粉になってるのでつなぎとして使ったり、これを使っておもちにしたりします。

つなぎとは生地にもっちりした感じやねばりを出したい時など何かと混ぜ合わせてもちが持ってるよさを足すというイメージです。

おもちにするときは水を加えて手につかないくらいに練って蒸すか茹でるかするともちになる。お正月のおもちよりも柔らかくできあがります。

ほとんど水を使わず作るお正月のおもちに対して、粉から水を入れて練るから柔らかく仕上がってしまうんです。

この2つのちがいはコシがあるか、ないか。

花びら餅

求肥ぎゅうひ

求肥は餅粉に砂糖を加えて練り上げた柔らかい甘いおもちです。

羽二重餅と呼ばれるものも仲間です。

砂糖を加えるのでしばらくは柔らかく日持ちもします。

大福と求肥について

もち米を蒸してついてもちにしてから作ったものを大福

餅粉と砂糖を入れて練り上げたものを求肥

なんですが、最近は求肥で作ったものでも大福という名前で売られているものもあるので、大福といえばあんこ入ってるおもちくらいの認識になりつつあります。

和菓子屋さんで大福と名前のつくものはもち米からもちにして作ったもので、求肥にあんこ入れて作ったものは◯◯餅と名前を分けてあったりします。

すぐ固くなりますよと言われるものはもち米から作った大福

冷蔵庫に入れたりしばらく日持ちしますよというやつは求肥

この違いは砂糖が入ってるか否か。

※お店によって粉ではなく、もち米からもちにして求肥のように砂糖を入れて作って大福にしているところもあります。

もち米から作る大福は次の日には固くなります。冷蔵庫に入れるとすぐ固くなります。砂糖がほぼ入っていないからです。

冷蔵庫に入れてくださいというものは、果物を入れてたり、生クリームなど要冷蔵なものと組み合わせている場合が多いのでお店の人に確認しましょう。

ちなみにまめはるのは豆大福なのでもち米を蒸してからもちにして作っています。

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