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なぜ”BiSH”は「唯一無二」なのか

<楽器を持たないパンクバンド、BiSH>


アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる6人のメンバーで構成されている、楽器を持たないパンクバンド。

2023年に解散が発表されている今、清掃員の私が改めてその魅力や素晴らしさ、BiSHはなぜBiSHなのかを考えてみます。


  ツイート1枚目の写真にて、
[左上]モモコグミカンパニー[左下]アイナ・ジ・エンド
[真ん中上]ハシヤスメ・アツコ[真ん中下]セントチヒロ・チッチ
[右上]アユニ・D[右下]リンリン


<楽曲から見える、幅広い表現力と歌詞に覗かせる等身大の姿>

まずBiSHの大きな魅力のひとつとして、楽曲がめちゃくちゃ良い。主に作曲を担当している松隈ケンタと、数多くの詞を担当しているWACK(BiSHの所属事務所)の社長である渡辺淳之介によって、様々な楽曲が生まれた。またもうひとつの特徴として、メンバーが書いた詞も多くあり、そこに彼女たちの想いや生き様がすごく現れている。
主に曲のベースにあるものはロックサウンドが中心で、激しめのハードロックから爽やかな青春パンクまで、6人の幅広い表現力がそれぞれの曲にピタリとハマってBiSHというものを表している。女性のアイドルグループとして、ここまで突き抜けるカッコよさを表現できるグループは中々いないんじゃないだろうか。かといって可愛らしい姿も覗かせるし、要はカッコいい!可愛い!、どっちでも違和感なく振れちゃうってことだ。
(でもBiSHとしてはやっぱりカッコいい方が得意かな)

例えばメジャー5枚目のシングル”stereo future”という曲は、BiSHの未来への決意を壮大なストリングスで表現されたカッコよさ溢れる曲だ。

こちらは今年8月にリリースされた、ONE OK ROCKのTakaが作曲、WANIMAのKENTAが作詞を手掛けた”サヨナラサラバ”という曲。BiSHの真っ直ぐな覚悟を激しい歌と踊りでカッコよく描かれたロックナンバーだ。

その一方で、こちらはファンからも人気の高い2018年にリリースされた”HiDE THE BLUE”という曲。王道アイドルソング的な心地よさに彼女たちの素直な可愛らしさが表れている。

これだけでも、BiSHの表現としての幅広さがすごく伝わる。この他にも様々なジャンルの楽曲をリリースしていて、そんな中でもBiSHらしさというものが失われていない所がすごい。これはファンとして見ているからというのはあるが、それぞれの歌声の表現であったり、アイナ・ジ・エンドが作り上げるダンスの表現であったり、何より6人がこれまでの活動を通して等身大の姿を見せてきたからこそ、伝わる感情こそがらしさなんじゃないか。

その等身大の姿を感じられる部分のひとつが、歌詞

まずはBiSHの一番の代表曲である”プロミスザスター”
夢を目指す姿をありのままに描き出した約束の歌で、綺麗事ではない率直な想いと決意が感じられる。

また、メンバーの書いた作詞曲の中では、モモコグミカンパニーが書いた
”Nothing."という曲に注目。活動していく中で生まれた飾らない本音がメロディに乗り、MVで描かれる努力や葛藤がそのまま映し出された”メンバーにしか書けない”名曲だと思う。(本当に好き)

このように幅広い楽曲においてBiSHというグループの強みが活かされ、らしさ溢れるアーティストとしての表現が、BiSHを唯一無二の存在にしている。

<見た目も個性もバラバラな6人、だからこそ光る6人>

一般的なアイドルグループといったら、統一感や全体的な雰囲気を印象付けるためにコンセプトを決めて活動する傾向にあると思う。これは悪いことという意味ではなく、ファンに夢を与えるアイドル像としてお手本だろうし正解のひとつだろう。
対してBiSHは、6人全員が本当にバラバラ。見た目であり、性格や個性、歌声などそれぞれにそれぞれの魅力がある。前提として、もちろんこれも事務所のコンセプトのひとつとしているのは間違いない。それを含めても、メンバーそれぞれの表現性が違うのも関わらず、グループとしてまとまった時に各々の個性が共鳴し合い、BiSHとして完成する所が素晴らしい。というか、逆説的にバラバラにじゃないとBiSHにはならない。

簡単に言うと、アイドルでありながら人間味に溢れすぎている。だからこそ、そういったバラバラな6人がひとつのグループになって想いや生き様を伝える姿に共感するし、ファンが望むものではなく、彼女たちが表現したいものを見せることがアーティストとしてあるべき姿なんじゃないかと、清掃員になって強く感じたし、私がBiSHを好きになった理由のひとつだ。


<ライブから感じられる、本気の生き様>

今までに書いたBiSHの魅力が一番近くで感じられる場所がライブだ。
BiSHがずっと大事にしてきたものはライブで、BiSHの生き様をその目で見られる場所こそがライブ。前述したような楽曲や各々の歌声の幅広い表現も、6人の個性がそれぞれに活かされている瞬間も、そして何より、等身大の、感情のこもった本音のパフォーマンスを披露するのがBiSHだ。
互いが感情を交わし合い、本音でぶつかり合える。そんなライブに行くことが生きがいとなるし、今を生きている実感を持てる。
まあ、とりあえず見れば分かる!


<解散の決意に思うこと>

そんなBiSHが、2023年に解散する。
一ファンとして、その想いを書く。
やっぱり悲しい。BiSHの存在自体が生きがいだし、自分の人生と密接しすぎていて、なくなってしまうという事実が怖い。できることなら、今からでも解散を撤回してほしいと思うくらい。これからどう生きていけばいいのか。
だけど永遠というものは存在しないし、何事もいつか終わりが来る。
BiSH自身がゴールを決めて、一番カッコいいと思う瞬間に解散する。
それは彼女たちがこれまでがむしゃらに突き進んできたからこそ意味を持つ言葉だし、ウソ偽りなく自分たちの真っ直ぐな感情を歌やライブで表現してきたからこその決断だから、その覚悟に異を唱えられるはずがない。BiSHらしいとも思うし、そんなBiSHを好きになったから。

残りの時間、瞬間という瞬間を逃さずに、思い出として振り返った時、美しい光景がすぐに目に浮かぶくらい、一生忘れることのないように最後まで見届けたいし、一緒に走り抜けていきたい。
と、この”SEE YOU”という曲を聴いてより強く感じた。
本当にすごく良い曲。

<まとめ>

もうこんなグループは今後現れないんじゃないかというくらい、奇跡のバランスで成り立っている唯一無二のアイドルでありパンクバンド ”BiSH”
思いの丈を書き殴りました。BiSHが本当に大好きです。
ありがとうございました。




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