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初めての電子書籍出版に2か月かかった話

「電子書籍を書きたい!せっかくマレーシアに住んでるし、田舎でどっぷり面白い地元の人と関わってるから、体験したことを本にしたいな……」

旅先のブログは書いているのに、マレーシアのことはまったく書いていない……。
愛すべきマレーシアの田舎の姿を書きたいな〜。
ぼんやりそう思っていました。

「でも本当に書けるだろうか、どうやって書いたらいいんだろう?」

コロナで日本に帰ってから、あるライティングスクールと出会いました。
ここではライティングスクールに入って電子書籍を出した過程について簡単に記したいと思います。

ライティングスクールへ

それは1通の無料体験会のメールから始まりました。体験会に行くと、これから試験的に文章を書くためのリサーチを学ぶリサーチカレッジ(リサカレ)を開講するとのことでした。ストレスの多い職場から離れたいこともあって、思い切って申し込むことに。

正直言うと「幻の講座」と言われているリサカレは情報量が多く、わたしは消化不良のまま1か月が過ぎてしまいました。リサカレが終わる頃、ライティングカレッジ(略してライカレ。今はものかきキャンプ)が3か月間あること、そして今なら半額で入れることを知りました。

ライカレは「電子書籍出版が目的」と聞き、半額でも15万円。決して安くはありませんが「覚悟」を決め入学することに。ライカレとしては8期が最後の開講ということもあり(以後のことはまだ不明で情報がなかった)、50人以上のクラスメートと学びました。

そこから生活がガラリと変わり、電子書籍出版に標準を合わせて生活しました。
夫の協力がどうしても必要でしたが、よく協力してくれたので本当に感謝しています。
課題は課が進んでいくに従って量が増え大変になっていきますし、迷いも出ます。でもまよ先生が紹介してくれた「まずは終わらせろ」と書いた張り紙を見て励まされ、とにかく期限内に課題を出すことを目標にしました。

結果、ほぼ毎回1番に課題を出すことが続き、わたしにとって大きな自信になります。

「課題を出していけば、卒業と同時くらいに出版できるはず」

とも思いました。
またわたしの場合、出版とマレーシア帰国とがちょうど重なってしまう恐れがありました。そうなるとさらに遅れてしまうことが予想されたので

「このまま流れに乗って一気に出版しよう!」

と思いました。

章立てと執筆

マインドマイスター(頭の中で思っていることを目に見えるようにした思考ツール)を使って章立てを作りました。章立ては不思議と一気に作ることができました。頭にある言葉がスラスラ出てきたような感じです。

その章立てのまま、一気にライカレ史上最短の5時間で原稿を書き上げました。2万3千文字です。
でも1番最初の第一声はなかなか出てきません。

「ここで始めなかったら、もうずっと進まない」

と思い、とにかくどうにか発声。突破しました。それからは立ち止まることなく一気に音声入力で書き上げました。
章立ての内容を蟻の巣のように、詳しく書いておくことが助けになったと思っています。


そして第2の難関がありました。お世話になったツイおじさんのところです。ツイおじさんのことを思い出し、感謝の気持ちがあふれて声が出なくなってしまいました。泣いていたのです。文字で打とうとしますが、手が震えて思うように打てません

「どうしよう……」

でもどうにか書き進むことができました。
こうして原稿ができあがりました。

推敲に2週間

書き上げたのはよかったのですが、そこから推敲するのにかなり時間がかかりました。だいたいの大枠を書いていましたが、そこからさらに補足的に詳しいことなどを書くと、あっという間に4万文字を超えてしまったのです。電子書籍は2万文字がちょうどいいと聞いていたので、どこを削ろうかと考え始めました。

でも削るどころか、逆にどんどん増えていく現象が生じます←笑。どんどん鮮明に思い出してきて、書き足すという沼にはまっていきました。まだまだ書き足りませんでしたが、とにかく2週間以内に課題を出すということで手を留め課題を出しました。

4万文字を行ったり来たりして見る校正者も大変だったと思います。
校正が返ってきて、期限内に直して出すと、もう一度校正してくださいます。

ちょうどわたしは京都に旅行に行っていましたが、初めて旅にパソコンを持って行き、期限の15分前に課題を提出しました。また校正し直してもらえて本当によかったです。


出版日を決める

出版日はAmazon プライムデー(*)の前にしようと決めました。(*Amazonプライム会員限定で開催される年に一度のビッグセールのこと)
Amazon プライムデーなんてふだんは気にも留めていなかったのですが、同期のとらうぃさんが、授業中にみんなに教えてくれたのです。ですので、わたしの出版日は7月5日火曜日か8日金曜日に決めました。ギリギリの設定なので、もうとにかく時間がありません

でも出版日を公言したおかげで、必死になれました(自分にプレッシャーをかけれるので公言するのはオススメです)。
ライカレでは卒業時に、早く電子書籍の課題を出したことが評価されMVPをいただきました。とはいっても、出版日が迫っていたため、焦りの気持ちは常にあり、どこかまだ卒業していないような気持ちでした。



話は出版準備に戻りますが、自分で表紙のイラストを描きました。
デザイナーさんに後ろにモクモク入道雲がほしいこと、吹き出しも雲のように透き通った感じにしてほしいことなど、浮かんだアイデアをお伝えしてすてきな表紙ができあがりました。世界観を見事に形にしてくださり大満足です!

ここで、表紙ができていなくてもEPUB(*)に出せることを知り、慌ててEPUBに出します。(*電子書籍の国際標準規格で形式のファイルを指します)EPUB化は目次からのハイパーリンクがどうしても自分でできなくて、ココナラでお願いしました。

縦書きにするとどうでしょう。自分のミスがたくさん見つかるではありませんか!

「ガーン、あんなに見たのに」

主なミスはセリフのカギカッコ(「)の部分がなぜか下がっていること。
5個以内の修正は無料なので、それ以外は読者さんに目をつぶってもらおうと思っていました。
でもバレバレかもしれないと不安になり、結局直すことにしました。

日にちを宣言してから3週間もありません。
出版日から逆算して、3週間分のやることリストを書きました。毎日やることリストを書き、終わったら消していく。最後の1週間は、余裕を持たせ何もしないはずでした。

いよいよ出版

こうしてなんとかできあがったのが5日の火曜日、本来の出版日です!6日の水曜日にKDP(*)登録許可が下りました。(* Kindle ダイレクト パブリッシングの略。Amazon Kindleストアを通じて出版コストなしに世界中で本を出版、販売することができる)でもKDPに出版申請してから実際に本が出版されるまで最長で72時間の待ち時間があります。遅ければ8日には間に合いません。
それで9日土曜日も仮の出版日に含めることにしました。

3日前に「出版します」と宣伝したいところですが、もう日にちが2日しかありません。マズイ汗汗。宣伝日数が少ないぶん不利だな、どうしよう……と思い、KDPから許可が下りていませんが、見切り発車で「出版します」と勇気を出してTwitterで言うことに決めました。

だすだす詐欺にならないかという不安がありましたけど、無事に登録も下りました!やったーーー!!泣。
そしてライカレの先輩おすすめの戦略に則って、9日8時に出版すると半日前になってお知らせし、無事に出版できました。

結果、新着ランキング6部門、売れ筋ランキング3部門で1位を獲得しベストセラーを獲得したのです。その後追加でさらに5部門1位獲得しました!心血を注いだ努力が報われ、とても幸せな気持ちでした。

Amazonランキング14部門1位
ベストセラー


これも応援してくださった皆さんのおかげです!本当に手にとってくださった一人ひとりの方に感謝の気持ちでいっぱいです。

今までのわたしだったら「石橋をたたいても渡らない」慎重さと優柔不断ゆえに、なかなか進まず行動も遅かったでしょう。
でもライカレで先生や仲間とつながり、落ち込んだこともあったけど、マインドをわたしなりに学べたおかげで、ここまでこれたのです。

電子書籍出版に合わせて、ココナラでイラストの仕事も始めました
クラスメートから仕事も入り、幸せな時間を過ごせました。


「思い切ってやってみる」
「好きなことを仕事にする」


この数か月前までは、考えられなかったことです。
ライカレで学んだことを忘れずに、生きたいと思いました。

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