そうだったらいいな

頑張れー
あとちょっと
ラストー
ファイト〜
おら行けぇ

全部応援。

今朝お父さんに、今からマラソン応援に行くよ、と言われた。

ふーん、いってらっしゃい。
そんなの興味ない。

私にお父さんは、お昼外で食べるから望(のぞみ)も行くんだよ、と。

食べ物を人質に取られたら従うしかなく、イヤイヤ付いてきた。

寒いし周りはうるさい。

私とは温度が違う、と反射的に嫌な気持ちが湧いてくる。

1時間くらいそうしていたんだろうか。
時間なんて気にならなかった。

みんな頑張ってる。走る人、応援する人、それを支える人。

昼食に向かう車の中で、お父さんは何も言わなかった。

私は思った。応援されるってすごいなって。
応援されてる人たちはみんな本当にすごかった。
人ってあんなに真剣に何かに頑張れるんだ。そして周りの人はそれを応援せずにはいれないんだ。

私は応援されるような人になりたい。

自然に浮かび上がってきた。

たぶん、今私のことを応援してくれてるのは、お母さんとお父さんだけだ。

ふたりはお願いしなくたって勝手に応援してくれてる。
お父さんはそれを伝えたくて私を誘ったんだと思う。

泣きそうになった。

ふたりが笑ってくれたらどんなにいいだろう。
それに知らない人たちが、周りの人が応援してくれたら、どんなだろう。

今日みたいなのかな。
そうだったらいいな。

「ありがとう」

「また来ような」

それはや。

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