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何から話そうかな5

夫の単身赴任、娘の進学、私の心は揺れ続けながら、月日は経っていった。

何から話そうかな5
よろしければ何から話そうかな1から読んでいただけると嬉しいです。

コロナ3年目は、「もういいんじゃない」って思いながら、感染症対策に、消毒作業。これって、先生の仕事なのだろうか。
「コロナじゃなかったら、こんなことできたのに。」とずっと思ってたけど、3年目ともなれば、「コロナでもこんなことできるんじゃない?」に変わってきた。でも、私の思いだけではできないのが公教育。そんなことを考えながら過ごしていた。なんとも歯がゆい3年間。バタバタが目に見えていて、子どもたちにも、保護者にも、スマートに映っていなかったんだろうな。

私がしたいことはなんだろう。
本気で考えたな。

一方で私は幸せだなと思う日々でした。
東京の大学に進学した長女は、コロナ禍でも、真面目に大学で勉強している。少ない仕送りと、バイト代で、ちゃんと一人暮らし。本当ならもっと遊びにいってあげられたらいいのに。帰ってくるのを待つばかり。
2022年、彼女は成人を迎えた。夏には前撮りをわいわいと家族みんなでした。こんな幸せなことはない。家族6人が揃って、着物を着付けしてもらって写真館で写真を撮る。主役から着付けをしてもらい写真を撮る。次は中学卒業だからと下の子が主役になる。私も夫も、お義母さんもお義父さんも、みんな着付けをしてもらう間に、本当の主役はそっちのけで、自分が主役になっていた。めでたい家族だ。いやいや、幸せな家族だ。

最高の一枚。娘たちが小さい時から、ことあるごとに撮った写真たちは、部屋の壁一面に並んでいる。

家族がみんな元気でいること、離れていてもカメラを通じて話せること、帰ったらお義母さんが作った美味しいご飯が待っていること。
幸せだ。
夫とは別居、長女は一人暮らしの大学生、二女は受験生、大変だけどみんなが順番に通る道。それを経験する年齢になったこと。
それも幸せだ。

幸せだけどなんだか虚無感。

大変さと、幸せと、ぽっかり感。それを感じながらバタバタと毎日が過ぎていった。

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