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【AI小説】8.インスタのある日常: 船橋からの恋

土曜日の午後、天は荒れ模様だった。雨が降り注ぎ、風が荒々しく吹きつける。その中、僕は30分前に待ち合わせの場所、日比谷ミッドタウンへと足を運んだ。彼女との待ち合わせは、心地良さそうなカフェでの静かな時間だった。

僕は待ち合わせよりも前にそのカフェに向かった。予定していたカフェの混雑状況を確認したかった。ところが、既に行列ができていた。この雨の中、一体どれだけの人々がカフェへと避難してきたのだろう。

一念発起して他のカフェも見て回ったが、どこも人で満ち溢れていた。このままでは、僕たちはカフェ難民になる。想像しただけでも気持ちが沈んだ。

それでも、何とかして彼女との時間を作り出したいと思った。僕は決断した。最初に予定していたカフェの行列に1人で並ぶことにした。

彼女には、事情を詳しく伝えた。店の混雑状況や、僕がすでに入店待ちの列に並んでいること。そして、何よりも彼女が来てくれることを心から待っていることを。

雨はますます強くなっていった。しかし、僕の心は揺るがなかった。僕たちの時間を作り出すために、僕はここで待つ。彼女が現れるまで、ここで待ち続けるのだ。

彼女の名前は、美咲。彼女はインスタを使って日々の生活を切り取っている。中学の頃は卓球部、高校は帰宅部、そして大学ではテニスサークルで活動していた。その一部始終は、彼女のインスタに綴られていた。

彼女は大学生の頃、近所のららぽーとで飲食店のバイトをしていた。そして、その後は幼稚園の事務職を経て、現在は水道関係の事務を担当している。彼女の仕事への情熱は、蛍光灯の取替からDIYまで、何でもこなしてしまうほどだった。

彼女は家族と共に船橋に住んでいて、家から徒歩5分のららぽーとが彼女の生活の中心だった。そこで映画を見たり、買い物をしたり。だが、土日は混雑するので避けていたと笑っていた。

彼女が一年を通して楽しみにしているのが、夏の海外旅行。しかし、去年はコロナの影響で国内旅行に切り替え、青森県の星野リゾートに行った。

恋愛の話を聞くと、去年9月に分かれた元カレがいる。彼は関西出身で話好きで、彼女が話す間がなかったと言う。そして、7年間付き合っていた彼氏がいる。彼とは大学生時代のテニスサークルで知り合い、そのまま結婚すると思っていた。しかし、彼の就職が栃木で、週一で千葉から栃木に行く生活が続いた。タイミングが難しいと彼女は嘆いていた。

彼女の心の中では、映画「花束みたいな恋をした」が印象に残っている。それは彼女自身の恋愛体験と重なる部分があるからだろう。それでも、彼女はインスタの中で、楽しげに笑っていた。彼女の日常は、そんな彼女自身の色で満たされていた。

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