moyamoya

どんな聖人にもまちがいはあるし、どんな偉人にもはずかしい過去はある。

今どうふるまうかが大切なのであって、今によって、未来はもちろん過去さえも変えることができる。

「今がんばれば、未来はもちろん、過去さえも変えられる」
須藤元気

だから自分に望まぬレッテルを貼ったり、ずくずくと思い煩ったりする必要はない。

執着さえなければ、いつだって幸せの一歩を新たにふみ出すことができる。

何者（何物）にも執着することなく、自分をあきらめないこと。

手放せないものは自分だけ。

ここにあるという感覚だけ。

それ以外は全部、あるように見えているだけ。

色即是空、空即是色。

すべては自分のなかにある。

あると思いたいものだけ思えばいい。

なくて困ることなどないし、失って苦しいものもない。

喪失はむしろ甘美で、執着は常に苦悩だ。

そして、“空”も“色”もどちらも永遠ではない。

失ったものは永遠に失われたままとは限らないし、永遠に手元に留まるものもない。

愛おしいものは、いま精一杯に愛でておく。

それでしか愛は存在できないのかもしれない。

いや、失っても愛は愛だ。

姿かたちが見えなくても、思い出すことも思い出を愛でることもできる。

喪失の甘美な理由はこれ。

手放したものや失ったものは、いつだって思い出をとりだして好きなだけ味わい、かみしめることができる。

（変えられない過去にもやもやした日の日記より）