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せめて除湿さえしておけば

今回のテーマは「#買ってよかったもの」ということで。

最近買ってよかったもの、ダントツNo.1は「除湿機」だ。

都内のワンルームで暮らしているのだけど、梅雨の時期になると部屋の中が湿気でじめじめしていた。

乾燥剤を置いてはいるのだけど、1ヶ月もしないうち水が溜まり、頻繁に買わなくてはいけないのが面倒だった。

3年くらいは乾燥剤でやってきた。だけど毎回買うのがめんどくさい。設置した乾燥剤の水がいっぱいになっていないかイチイチ気にするのも嫌だ。

そんな話を会社でしていたら、後輩が「除湿機買ったら世界変わりますよ」と教えてくれた。

なるほど、除湿機か。
除湿機を持っている人たちに相談してみたところ全員が「めっちゃ良かった」「世界が変わった」と大好評だったので買うことにした。

ワンルームにも置けるサイズで、梅雨にも使えるものということで、アイリスオーヤマのコンプレッサー式の除湿機を購入した。

さっそく使ってみたところ、これがまあ快適。
タンクの水が溜まったらアラームで教えてくれるので気にする必要もない。ガンガン湿気がとれるので、溜まった水を捨てる時が気持ちいい。
「部屋干し乾燥機能」まであるので、梅雨の時期の部屋干しが出来るようになった。

じめじめが気になる家は、ぜひ買ってみてほしいし、気にならない家でも意外と湿気が取れて気持ちいいと思う。


「湿気が気にならない家」といえば、『望み』という映画がある。

建築家の父(堤真一)とフリー校正者の母(石田ゆり子)は、絵に描いたようなおしどり夫婦。最近の悩みは、怪我でサッカー部を辞めた高校生の息子(岡田健史)が塞ぎ込みがちなことで、それでも仲良し家族なのは、つなげ役をする要領が良い妹(清原果耶)がいるから。

ある晩、息子が外出をしてから連絡が取れなくなった。警察に捜索届けを出そうかと考えてたところ、息子の高校の同級生が殺害されたというニュースが流れる。

警察から話を聞くと、殺された同級生の他に行方不明になっているのが3人。2人は犯人と思われる少年。そしてもうひとりは、息子だった。


息子は人を殺していないと望む父を、それなら「殺されたと思ってるの!?」と息子の帰りを望む母が詰め寄る。2人とも息子を信じたいのに、色々なことに疑心暗鬼になっていく。

段々とじめじめした空気が家族を包み込む。そこに、マスコミや警察、ネット民に親戚らが介入して拍車をかけていく。

息子は殺人犯なのか?それとも被害者なのか?


建築家の父が自ら建てたかれらの家は、モデルルームのような造りになっている。リビングから2階の部屋まで吹き抜けになっていて、家族が家のどこにいても分かるような家だ。

だから家族の風通しがよく、とても仲良しに見える。しかし息子失踪事件をきっかけに、今まで透明に見えていた家族の中も、黒い部分があったことに気がついていく。

それはまるで、除湿機をつけた時に、目に見えないだけで元々こんなにあったのだと気がつく湿気のように。

除湿機があっても家族のじめじめは取れないだろうけど、せめて湿気だけでも取れば少しは変わったかもしれない。

執筆:真央
編集:円(えん)

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