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せっかちな散歩

朝7時。マンションのドアを開けて息子と外廊下に出ると、風がひんやりしてとても涼しかった。晴れた日はもう朝からがんがん陽射しが降り注いでいて暑いので、今朝みたいな曇りでひんやりした朝の空気が心地よい。

最近、仕事復帰を視野に入れて生活リズムを見直し始めた。

復帰は4月の予定。まだまだ先の話だ。でも、4月になると息子は2歳を過ぎている。来たるイヤイヤ期にびびっている私は、2歳になった頃に急にリズムを変えるというのは、家族ぐるみで負担が大きいだろうと予想して、まだよくわかっていない今のうちから、保育園に行くことを想定したリズムに変えていこうと考えたのだ。復帰したときの生活を具体的にイメージし、"できる"という自信を持って安心したい。いきなりぐるぐるの渦の中に飲み込まれてあっぷあっぷするのではなく、渦を俯瞰で見てうまく進めるようにしたい。できることならば。

目標は、6時にごはんを食べて7時に家を出ること。

そもそも息子はだいたい5時半くらいには目を覚まして、私がうとうと寝ている横でがらがらがっしゃーんとおもちゃをひっくり返し、積み木と積み木をかちかち鳴らしたり、押し入れを開けて中にしまってあるものを引っ張り出したりしている。だから私が頑張って早く起きてごはんを作ればいける計算だ。


というわけで、早速チャレンジしてみた。

初日は6時半に息子がごはんを食べ終わり、自分も仕事に行くことを想定して家事もすべて終わらせるべく、洗濯機を回してお皿を洗って自分の身支度をして洗濯物を干して…としていたら、全然間に合わなかった。

やっぱりいきなりフル稼働は難しい。

というわけで、今日は"7時に散歩に行く"を目標にしてみた。

6時少し前に起きて息子のおむつを変え、まどろんでいる夫と共に寝室に閉じ込めておいてから、顔を洗って最低限のスキンケアをする。それから息子をリビングに放ち、朝ごはんの用意。食べるの大好きな彼は、最近ごはんの用意をしている間は割とおとなしく待っていてくれるようになった。おとなしく引き出しの中身をぶちまけているのを横目に、ささっと準備をする。

今日の朝ごはんはオートミールと味噌汁と野菜とグレープフルーツ。慣れない食感のきゅうりに少し手間取ったけれど、無事に完食。

息子は本をめくって遊び始めた。しめしめ、いいかんじ。

その隙にお皿を洗って洗濯機を回し、息子に「おきがえするよー」と声をかける。毎日、着る服は自分で選ぶ。今日の息子コーディネートは、黄色のズボンにカモメの絵が描いてある黄色のTシャツだった。「おさんぽいくからくつしたはこう。」と言ったらすんなりはいてくれた。「ごーごー」と行く気満々で玄関に向かっている。「まままも着替えるからまって。」と急いで着替えてヒップシートを装着し、玄関を出た時間は7時少し前だった。

できた!

とりあえず、"7時に家を出る"は達成。

朝ごはんを食べたばかりでご機嫌な息子は、いつものように石を拾い、枝を拾い、それを振り回しながら元気に歩く。自動販売機の点検も欠かせない。長い坂の途中で力尽きて後半は抱っこだったけれど、けっこう歩いた。

近所をぐるりと回って家に帰ると、ちょうど洗濯機のピーッピーッという音が聞こえた。完璧。


とはいえ、今日はノーメイクだし洗濯機も回しっぱなしだし息子の歯磨きもしないで家を出たし、まだまだ復帰までの道のりは遠い。別に毎日ワンオペじゃないから全部ひとりで完璧にしなくてもいいのだけど、そんな日もあるのでできるようにはしておきたい。

せっかちな私はもう早くそのリズムを定着させて安心したくてうずうずそわそわしている。できるだけバタバタしないようにしたい。そんなに簡単にはいかないよ、と1年後の私に言われることも目に見えているけれど、薄目で見て見ぬふりをして、"7時に散歩"を習慣にしようと意気込んでいる。



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