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『Borderline』 遠藤和帆個展 2020年3月*レビュー

静岡県三島市の田町カフェにて、2020年3/23~3/29の間行われた、遠藤和帆の個展『Borderline』の個々の作品の写真と解説です。

今回は、多岐にわたる遠藤和帆の造形作家としての活動の中で、特に富士山環境展の実行委員長として、造形作品を発表してきた集大成のような作品展となりました。

『残像再誕』繭毛羽/赤色は弁柄で着色

絹糸というのは、蚕が作った繭から引き出します。
その糸にならなかった残りの部分、繭毛羽を余すところ無く使っていこうという試み。繭が元々持っているセリシンで圧着し、不織布状にしています。弁柄は染料ではなく顔料なので、絹に浸透はしていませんが、セリシンによって固着しています。
銀箔で、動物の足跡を現す形がのせられ、生命の営みの残像を 微かに感じさせています。

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