『黄昏の岸 暁の天』🌀再読📖白銀~と行ったり来たり。驍宗と阿選と李斉

小野不由美の十二国記新刊、『白銀の虚 玄の月』を四冊読み終え、その前日譚である『黄昏の岸 暁の天』を改めて読み直した。

ホワイトハート版のせいか、読みやすい。

才国遵帝の故事について、再三出てくる。
これによって陽子をはじめ他国は戴に手出し出来ない。
遵帝が亡くなった様子を延麒が語る(黄昏~下巻P63)
罪に値するか、事が起こってからじゃないと分からないのか?と思ったら「天綱に書いてある」と。
だったら、王になったらまず、天綱を勉強するべきじゃない?
自分から勉強するの大事よ?って教訓なのかな?よくわからん?

そして終わりごろ唐突に、内宰をはじめ、なんか勘違いした人々が 陽子を襲う。
読んでるこちらとしては、これまでせっせと泰麒を探して、やっとなんとかハッピーエンド?に落ち着こうというときに脇から小物が出てきて(は?なに?空気読んで?)と戸惑うシーンである。

あまりのことに虚無になる陽子に、立て板に水のように説明する浩瀚の物言いが 気持ち良い。(下巻P229~)

そして最後に「本人の言動が報いるに値するかどうかを決する」と浩瀚は言い放つ。つまり、他の王の物語でも、『そういうこと』なんだろう。王にふさわしい言動をしていれば、天の配剤がある、そういう物語世界のルール。

内宰の訴えに(内実を知りもせず)と思いつつ、(本来、内実とは他人には窺い知れないものだろう)とも思う陽子。

そこで白銀に戻ると、驍宗と阿選、それぞれお互いの内実が分からなかった、結局はそこが根本原因なんだと思う。

驍宗と阿選、立場や戦術、戦果が似ていたとしても、心根やポリシーが似ているのは驍宗と李斉なんだと思う。万が一驍宗が亡くなったとして、次に王に選ばれるとしたら李斉なのかなって思うくらい。

そして驍宗・李斉側と阿選は どうにも分かり合えない。

驍宗は、阿選のことが分からない、そのことが怒らせてるんだろうな、ってところは感じているみたい(笑)

阿選は、李斉が驍宗に嫉妬しないことが、分からない。

どうして李斉は驍宗に嫉妬しないか?それに関しては、李斉は花影に向かって、驍宗がいかに王の器であるか、話してる(黄昏~上巻P138)そして花影は 李斉と話すことにより、納得の仕方を得ていく。

阿選もそれを聞いてれば、と思うが、結局は思考の道筋が違うのだから、分からないままなのかもしれない。

結局のところ、人は自己を基準に他者を推し量るしかない(黄昏~上巻P185)

阿選、巌趙、李斉に驍宗に反意があるという噂がある、と聞いた李斉。全くそんな気がない李斉は
阿選、巌趙も自分と同じだろう、と思うのは自然なことだろうな。

そして皆で笑い話にしたわけだけど。

「まあー悪意ある者は、他者の中に悪意を見るものだ」阿選はそういって苦笑する。

これも演技なんですか…

そして琅燦の登場シーン(黄昏~上巻P195)

分からない…琅燦がどういうつもりだったのか?
泰麒には興味あるみたいだけど。
泰麒の力を試したかった?

琅燦に関しては、読めば読むほど分からないです。

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