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【読書日記】「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略

 このnoteに5億回くらい書いてるけどまじで会社を辞めたいと思っている。思ってるけどまあ、なにもしてない。魔王のようにやってくる明日を、明日がくるよぉ、くるよぉ、とおいおい泣いてるだけである。わたしが「魔王が来るよぉ」と泣くと、もうひとりのわたしが「坊や、それは狭霧じゃ」とたしなめてくる。この一人二役をエンドレスでやってます。定年まで自分とのこの不毛なやりとりを興じるのはいやだなと思う。この不毛の輪から脱する方法は3つ。①退職する ②悟りを開いて解脱する ③何も感じなくなる このほか、一生不毛なやりとりをつづけるコースもございます。

 しかしこれは案外フツーの事態であるらしい。わたしよ、安心するのです。
 なぜなら尾石晴さんの『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』って本にそう書いてあったよ!わたしみたいなひとはですね、だいたい40歳になると、モヤモヤしはじめるらしいんだよ。わたし定年までここでやっていくのか?て問いかける時が来たりする。やってくのかい?やってかないのかい?どっちなんだい!やーる!パワー!ってなったらそれはそれでいいし、やだやだやだやだやだやだって心の中のこなきじじいが駄々をこね始めたらついに自分と対峙せねばならぬ。時は満ちたのです。わたしは少し前、もう一人産むのか産まないのか選択を迫られた。自分に。「そろそろ産めなくなるけどそれでいいんだよね」ってことです。
 それでいま、なんのスキルも売りもないわたしは、「そろそろ進路変更できなくなるけどこれでいいんだよね」ってわたしに聞かれているわけです。そうすると、ジタバタしたくなってくる。そんなわたしの左足にしがみついていくらこなきじじいが泣きはじめ、右足には現状維持バイアスばばあがしがみついて「あなたには安定した仕事と収入があり、家族にとってそれは必要。投げ捨ててまでほんとにやりたいことあるの?」って唱えてくる。その、おっもーい足をガシーンガシーンと動かしてどうしたら人生を歩んでいくことができるのか、じじいとばばあの落とし所をみつけてまだわたしは歩きたい。その地点に辿り着いたわけらしい。ふむ!

 この本は、昨年末に発売されて、1月の時点で3刷となってる。ってことは、わたしみたいなひとがめちゃくちゃいるってことよ。もはやフツー。それは思春期みたいに更年期みたいにやってくる人生のイベント。ミッドライフクライシスポイントへようこそ。ここはモヤモヤに満ちたワンダーランド。
 そんな迷える不惑軍団の中でも、おそらく優秀で色々持ってるように見える尾石晴さんがそれでも悩んで考えて辿り着いた考えとその経験を、記してくださってるわけです。頭の良さそうな尾石さんだって迷うんだっつうはなし。とても彼女のまねはできないけど、やっぱりわたしは好きなことを一生やりたいなと思う。
 いやいまわたしがやってる仕事だって、誰かにとってはこの本で言う「自分業」になりうるわけで、わたしはわたしの職業や、環境を否定したいわけではない。誰かのせいでわたしはつらいわけではなくて、だからこそ強靱な現状維持バイアスがツラいなんて甘ったれたこというなよと言ってくるってわけね。

 わたしは「本を読むこと」と「何かを書くこと」で生きていきたい。ソレが何かいま見えないけど、読むことと書くことならば、定年がなくてもよいし、一生つづけたいなと思うのです。


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