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駐妻。上手くいかない原因は1つだけではない事に気づいた話。

こんにちは。

先日、本帰国する方を見送りながら、過去に日本に帰国してから私が経験した色々なことを走馬灯のように思い出しました。

小さな子供達を連れ、母子での先行帰国。
飛行機のアナウンスが「ただいま羽田上空に到達しました。」と聞いた瞬間、私の頬を涙がぽろっと流れてきて、それからあふれてくる涙を子供達が心配するから、見せないようにこっそりぬぐったのでした。
初めての駐在、子供の出産、最後は母子での帰国。
私、頑張ってたんだなぁって、心の底から思った瞬間でした。

空港に到着すると、長女と抱っこ紐の赤ん坊を抱えて、荷物をたくさん載せたカートを2つ、さてどうやって出ていこうかと長女と相談していたら、地上スタッフの方があわててやってきて、
「お客様、お手伝いします!」と言ってくれて、日本だぁと改めてほっとしたのを思い出します。

翌日から、役所、携帯、学校の手続き、新居の引っ越し、と怒涛の日々を終え、やっと迎えた入学式。
ここまではよかった。
入学式の当日も中国語を話していた娘、次の日から、学校にいきたくないと涙の朝の登校が始まりました。
日本のトイレが怖くて、一回も行かないで帰ってきて、玄関で漏らしてしまったこともありました。
日本語は、話すことはできたので、安心していたら、最近の子は幼稚園から読み書きをスタートさせているんですよね。
日本語の字を書くのがものすごく遅くて、とても苦労していました。

「そんな娘を見ながら、なんで駐在に帯同してしまったのだろう。」
「どうして、もっと日本語勉強させなかったんだろう。」
「どうして、どうして。」と、帰国後のうまく行かない日々を私の選択ミスなのかなと、ずっと考えてしまっていた自分がいました。

その後もうちの場合は、引っ越しが続き、未だに子供たちにとって、一緒にずっと帯同することが、これでよかったのかなと、思う事があります。

そんな私が目から鱗だったことがあります。
心理学の授業の中で、人間に起こる様々な事柄の原因は一つではないということです。その人を取り巻く様々な要因が絡み合った結果、ひどい場合は精神疾患などを発症するということです。
目の前の子供が、あきらかに苦労をしている。
この原因は1つではなかったと、気がつきました。
転勤、引っ越した時期、夫が不在がち、家庭内で日本語が少なかった、兄弟が生まれた。もともとの性格、母親の性格、幼稚園。。色々なことが絡み合って、当時の状況を作り出していたのです。
過ぎた時間を後悔しても仕方ないし、楽しかった日々を否定したくもないです。
過去に後悔してる暇があったら、今できること、遠回りでも、今からできることをやればいいんですよね。
そして、外国暮らしをしていたからこそ得た強みを子供の中、私自身にも見つけていく。
学校の先生や関わる大人、お友達には、「慣れるまで時間がかかると思うので、温かく見守っていただけると嬉しいです」と、環境への適応に時間の猶予が必要なことを毎回伝えています。
帰国後は、そんなふうに子供と自分と向き合っていけばいいと、2カ国目が終わったあとに気がつきました。遅い母ですねぇ。

そして、最近は、最強です。
何か起きても、または他の人に何か人間関係で問題が起きても、自分だけ、その人だけに原因があると思わなくなりました(他人のせいにだけするわけではないですよ、反省することもあります)。
どうしてこうなったのか、色々な角度から物事を俯瞰してみる。そうすると、色んな線と線が出ていることに気がつきます。電気の配線のように、どこが問題かなぁと考えるのは結構面白いです。

夏で本帰国、または新たな国へお引越し、環境が変わる方もいらっしゃるかなと思います。
国をまたぐ引っ越しは、最初は全然うまくいかないことの方が多いかと思います。
でも、うまくいかない理由は、自分だけが悪いわけではない。
気持ちが落ち込みそうになったら、それだけは忘れないでお過ごしくださいね。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。

では、また^^





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