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好きの共有、嫌いの共有

私たちは日々、家や学校、職場にお店、果てはSNS等で多くの人々と関わっている。人との関係性が多様化するなかで、人間関係を豊かにするにはどうすればいいのかを考え、整理したものを書いてみたいと思う。

感情の共有

私は人との関係において感情というものが大きな役割を果たしていると考える。人は言葉や表情、仕草により様々な感情を共有することができる。例えばいつも怒っていたり、愚痴っている人のように負の感情を露わにしている人と話していると、こちらの気分も落ち込んでしまう。他方でいつも笑っている人や楽しそうにしている人のように正の感情を持つ人と話していると、気分がよくなるという経験は誰しもあることだと思うが、これは相手の感情を共有してしまうからだと思われる。そうすると、人間関係を豊かにするには、感情の働きを無視することはできないと言えるが、はたしてどのような感情を共有するのがいいのだろうか。結論から言うと、「好きの共有」と「嫌いの共有」が重要だと私は考える。

好きの共有

私は自分の好きなものを伝える、つまり「好きの共有」が人間関係を築くのに最適な方法だと考える。好きなものを共有することで、相手に自分の正の感情を自然に伝えることができるし、自分にとってもなぜそれが好きなのか、好きになったきっかけは何なのかを振り返ることができる。そして、好きを共有した人とはその事について話を広げることも、相手の好きなものをさらに深く知ることもできる。「好きの共有」は、相手とのコミュニケーションという役割以上に、相手への関心や自身への関心を深めてくれる役割が大きく、結果として人間関係を築く手助けになってくれると思われる。

嫌いの共有

他方で、「嫌いの共有」には人間関係を円滑にするメリットがあると考える。人間関係が破綻するのは、多くの場合相手の逆鱗に触れてしまっただとか、相手にとって許せないことをしてしまった、逆に自分が許せないことをされた等のいわゆる地雷を踏んでしまったことがきっかけになる。このような事態を避けるために、相手が何を嫌うのかと自分が何を嫌うのかという「嫌いの共有」が必要不可欠になる。「嫌いの共有」によって相手との関係を維持できるとともに、何をすると相手に不快感を与えてしまうのか、何をされると自分が不快感を覚えるのかを両者が推測できるようになる。人間関係を円滑にするとは、なにも仲良くすることだけを意味するのではなく、相手を尊重することや苦手な人とも上手く付き合うということも意味する。「嫌いの共有」により、相手を理解する、自分を理解してもらうことで人間関係を円滑にすることができると考える。

まとめ

以上より、人間関係を築くには「好きの共有」、人間関係を円滑にするには「嫌いの共有」というふうに、自分と相手の人間関係が現在どのような状況にあるのかを考え、相手との関係に合わせて接し方を変えていくことが大事だと思われる。人との関係の形に多様性が生まれてきた現代社会だからこそ、自分がどのような人間関係を築きたいのか、それをどう発展させたいのかを考え、実践することが必要なのだと私は考える。



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