性教育
性教育の相談を受ける事がしばしばあります。
日本の性教育は小学校高学年でもオブラートな表現での説明にとどまります。
海外では、小学校5-6年生でも避妊法について話し合うこともあるほど、日本との差が大きい。
今、寝た子を起こすな的な日本の性教育が見直されています。
特にここ数年、子どもたちがSNSで見知らぬ人とつながり、性的な画像を要求されるというニュースを目にすることが増えていますが、私の外来でもこういった話は珍しくありません。
小学生が被害に遭っている状況を見ていると、なぜ自分のビキニラインを守らなければならないのか、性的なやりとりがどうして自分を大切にしていないことにつながるのか、という意識が希薄すぎると感じます。
ですから、やはり一人で登下校をする機会ができる小学校入学前には、簡単な性教育をしておく必要があると考えています。
私自身は、子どもに4歳から絵本を使って性教育を行いました。
赤ちゃんはお母さんのおまたから産まれてくる。
おまたと下腹部、おっぱいは、赤ちゃんを産んで育てるために大切な場所だから、守らないといけない。
大事にしていることを伝えるためにも、人に見せちゃいけない。
そう説明すると、女の子が椅子に座るときにスカートの中が見えないように気を付けなければいけないことが理解できます。
男の子も、おちんちんは精子を運ぶ大切な場所だから、大事にしないといけない。
人前で触ったり見せたりすることは自分を大切にしていないということだから、意地悪しようとする人が、近寄ってくるかもしれない。
男女ともにビキニラインを大切にすることは、自分自身を大切にすることにつながるんだ、という話をしていると、安易にそこを人前で触ったり触らせたり見せたりすることはしてはいけないんだ、という意識が生まれます。
幼少期にその意識をしっかりつけさせることが、性教育の一歩として大切だと考えています。
性教育の絵本としてお勧めの一冊は、たきれいさんの「性の絵本」です。
赤ちゃんが生まれる仕組みだけでなく、自分の身の守り方、自分と相手を大切にすることなど書かれていて、性教育=命の教育だと感じさせてくれます。
子どもがあらゆる情報を簡単に目にできる現代だからこそ、事前にきちんとした情報を伝えていく必要があります。
そのための発信もしていかないといけないなと、思っているところです。
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