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ショーロク!! 6月後半ー2

2.衝撃の必殺技!!

 もわっとしった生温かい熱気が体中を覆って、銭湯特有のお湯の匂いが鼻先にまとわりついた。キタンが全力で一番大きな風呂に向かって走って、その最中に思い切りこけて後頭部を痛打していた。

 「アホ、最初はかけ湯をせなアカンねん」
 モリはキタンを一瞥すると、先生のような口調で小さなお湯貯めみたいな場所にタライを突っ込んで、湯をすくい、体にかけた。オレたちもそれに倣った。

 全員でとりあえず大風呂に入って、しばらくはまったりと風呂そのものを楽しんだ。
 清川は銭湯に友達と来るという経験が初めてだったらしく、最初はひたすら股間を押さえていたが、だんだんリラックスしてオレたちと同じように風呂の中で足を崩した。
 もっともオレたちがあぐらだったの対し、あいつは横座りだったが。

 「は!まったりしてる場合とちゃうがな!」
 と、オレは急に我に返って言った。

 今回の目的を忘れるところだった。シコシコを早く実演してもらわないといけない。

 「そやな、体も温まったしなあ」
 モリが浴槽の中で立ち上がった。
 オレたちもそれに続いて立ち上がると、全員の腰から上が露わになった。言うまでもなく清川はまだ座ったままだ。

 小学6年生ともなると、たいていの奴のチン毛はもうすっかり生えそろっていた。その状態をオレたちは、チン毛ボーボーと形容した。だが、モリのチン毛は玉から数本出ているだけの、何とも情けないものだった。

 チン毛だけで言えば、もともと毛深いサトチンのが一番立派で、チンポそのものの大きさで言えば、オレが一番だと思った。

 みんなそれぞれ形が違っていて、あらためてじっくり見ると、チンポもなかなか面白いと思えた。

 「みんな、皮むける?」
 モリがそう言いながら、自分のチンポの先っぽをはさむようにして、一気に手前に引っ張った。
 「うあ、痛そう!」

 と、オレは顔をしかめたが、モリは普通にチンポの皮をむいてしまった。
 今やモリのチンポはオレたちの周りにいる大人たちのチンポのミニチュア版みたいになっていて、どことなくグロテスクだった。
 大人になれば、チンポの皮がむけるというのは何となく聞いたことがあったが、自分でむかないといけないものだとは知らなかった。

 オレたちがチンポの見せあいをしている間に、清川はもう知らん。とでも言うようにオレたちに背を向けて、自分の世界にこもってしまった。

 「まあ、別に無理に剥かんでもええわ、とりあえず次の準備や」
 モリはそう言うともう一度脱衣所に向かって行った。

 オレたちも後について行くと、モリは小声でこの辺から見てて。とオレたちに囁いた。

 モリが指示した場所からは番台ががっちり見えるようになっていたが、体の大きなオヤジが障害となり、女湯はまったく見えなかった。

 モリはそのオヤジに近づいていくと、子供らしさを全開にしたニコニコ笑顔で言った。
 「おっちゃん、石鹸忘れたから貸してえや」
 「・・・前も来てなかったか?ちょっと待っときや」

 というと、そのオヤジは番台を下りて、男湯のマッサージチェアの裏側にあるトイレまで、ノソノソと歩いて行った。
 モリはオヤジがトイレに入ったのを確認すると、跳び箱を飛ぶ要領で番台に飛び乗り、女湯を凝視した。その時間わずか5秒だったが、オレたちには時がとまった位の衝撃があった。

 モリが番台を下りるのと、オヤジが石鹸を持って出てきたのはほぼ同時だった。

 オレは自分がやったわけでもないのに、胸がドキドキしているのに気づいた。さらに恥ずかしいことにすっぽんぽんのままで、ややチンポが立ちかけていた。

 モリはオヤジに礼を言って、石鹸を持ってオレたちのもとへ戻ってきた。
 「アカンわ」
 と、首を振りながらモリはオレたちを手で追い払うように再び浴場へと追いやった。

 モリの話によると、3回に1回位の確率で女子大生位のオンナがいることがあるのだが、今日に限ってババアが二人いるだけだったということだった。

 「コーヒー牛乳なんか飲んでやがって、目ぇ合ってもうたわ」
 そう吐き捨てたモリのチンポは心なしかさっきよりしぼんで見えた。

 「こうなったら、最終手段や」
 モリはまるで自分に言い聞かせるようにつぶやくのだった。
 最終手段?オレたちは首をひねるほかなかった。


いつか投稿がたまったら電子書籍化したいなあ。どなたかにイラストか題字など提供していただけたら、めちゃくちゃ嬉しいな。note始めてよかったって思いたい!!