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サッカーファンは怖いけど、熱量のすごさは他に類を見ないという話

浦和レッズの罰金の件と、横断幕のことでファンと交流した

今日ツイッターでサッカーファンの人と話す機会があった。

事の発端は浦和レッズのサポーターが新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン違反を繰り返したことからJリーグに2000万円の罰金とけん責処分を科されていたことがあり、処分後初の試合でJリーグに抗議の横断幕を出したということがあった。

どこの業界にも態度の悪いファンは居る。相撲ファンでもガイドラインがあるのに指笛を吹いて顰蹙を買う人は少なからず居て、係員に言ってもSNSで不満を述べても一向に解決には結びつかない。

だから、このような人が居るからと言ってサッカーファン全員が悪いとは言わない。

ただ、Jリーグの運営方針、横断幕の内容を見る限りでは非常に抽象的なことを言っているので真意は汲み取れないが少なくとも時代に逆行する方針を取っているということに対する不満があるようだ。

処分のタイミングでこの横断幕を出されるとどうしても歓声を上げられないことに対する不満を述べているように見受けられるが、問題はそこではない。

要するに、ルールも守れない人がJリーグの運営方針に文句を言っても何も説得力がないということだ。文句があればそれなりのルートで、そして提案が出来るような信頼関係を構築したうえで言うべきなのである。

というツイートをしたところ、賛否様々な反応が返ってきた。最初は私に対する意見にリプライをしていたが、数が増えてきて内容を見ることさえも怖くなってきた。

Jリーグのサポーターは悪目立ちしやすい

敵意に向き合うにはエネルギーが要る。
これはもう論理の問題ではない。
自分が正しいと信じていても、恐怖には勝てない。
だから私は向き合える時に向き合うようにしている。

レッズのサポーターの行為については賛否両極端だ。

レッズのサポーターの行いについて否定的な人は、レッズサポーターに対する怒りをストレートにぶつけてくるし、Jリーグの運営に対する不満を持つ方は全力で横断幕に対して肯定する。さすがに驚いたのはルール違反についても方針が悪いということで正当化することだ。ここまで来るとなかなか驚く。

思えばJリーグのニュースはサポーター関連が非常に多いと思う。普段は全ての競技場の結果をスコアだけさらっと数十秒紹介する程度で、あとは海外移籍のニュースくらいだ。日本代表関連のニュースはさすがに時間を取るが、Jリーグとなるとなかなか厳しい。

Jリーグの特定のチームのサポーターの行いは悪目立ちする傾向にあると思う。野球の応援団も小競り合いをしたりガイドライン違反をしたりとあるが、そこは問題かしないように感じる。

よく野球は優遇されているという。ニュースの取り扱いにしても、不祥事が起きた時の扱いにしてもそうだ。そういう意思が反映されているかは分からない。ただ、Jリーグのサポーターがニュース化しやすい存在であることは間違いない。

だから本来は、自分たちが厳しい目で見られているからこそ常に行動に気を配るべきだとは思う。行動の正しさの問題ではない。そして、自分たちが不遇だという文句を言っている場合でもない。

そういえばとても不思議なのが、試合終了後にファンが選手を取り囲んだり主張をぶつけて数時間膠着状態が続いたりというのはサッカー特有のことだ。

あれはそういう風にならないように仕組みを変える訳にはいかないのだろうか。負けた力士を後援会が取り囲んで問い詰めるようなことを相撲界では行わないし、それが起きたらかなりシュールだと思う。

一方でJリーグのファンの熱量に驚かされた

ただ、今回の件で少し別の感想も抱いた。
それは、ファンの熱量の高さだ。

良いか悪いかは別だがここまで自分の熱い思いを抱き、自分の言葉で多くの方がぶつけてくるということに私は驚いた。

以前川崎フロンターレのファンの方が素晴らしかったという話をしたり、実際に交流した時には楽しく多くの方とSNSでもお話したものだが、否定的なトピックになるとその熱量はさらに高まるように感じた。

熱さゆえに暴走してしまうことも多いし、それが理由で新規ファンが入りにくいという負の側面はある。私も本来このような方とは関わりたくはないし、言葉の強い人は本当に苦手だ。

しかし彼らのような固定ファンが居るからこそ日本代表の人気が落ちようともスター選手が海外に移籍しようとも、そしてコロナが長期化しても、苦しいながらもJリーグが存続していると気付かされた。

悪い側面もあれば良い側面もある。彼らのような古参がジャンルを潰すという厳しい意見もあるが、私が今日感じたのは彼らの存在の大きさだった。

Jリーグとは彼らのようなファンが支える文化だ。
どこの世界に選手を取り囲み、罵声を浴びせる業界があるというのか。

好き嫌いは別にして、それだけストレートな想いを私は相撲に抱いているだろうか。そんなことをしたら力士の腕力にやられてしまうかもしれないし、ビビる思いはある。ただ、彼らはそういうものを通り越して実力行使に出る。すごいとは思う。何度も言うが、共感するかしないかは別だが。

ちなみに私は理事長を出待ちして、相撲協会の改革案を手渡しするようなことは今のところしたことは無い。本を出版した時に八角部屋に送付したことであればあるが。

ファンの熱量が良い方に向けば、Jリーグの未来は明るい

私が今回思ったのは、ファンの方の熱量に対する怖さとその凄みだ。

どうもその怖さの側面ばかりが目立ってしまっていて、業界を支える担い手であるにもかかわらず暴走している面は否めない。

ただ、これだけ多くの人がストレートに意見をぶつける業界を私は今のところあまり知らない。ゆえに勿体ないと思う。

「杉下の正義は暴走する」と相棒で誰かが言っていたが、暴走しなければ熱意というのは業界を素晴らしい方向に導くものだ。実際にその熱意によってJリーグは成り立っている。

自分の正義を見つめて、正しさ以前の話として自分たちがどう見られているかを意識し、最適解を考えて行動できればこれほど良いファンはそう居ないのではないだろうか。

千葉県在住ではあるが、等々力にまた行きたい。
手元に伊藤宏樹選手のユニフォームしか無いが。

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