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『たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方』を読んで。

どうも、桜井です。

本日、北原さんの本著を読了したため、心に残った部分を備忘録として残しておきたいと思います。


「誰にでもわかるBenefit」を強みにする

(本著より)
にもかかわらず、多くのサロンは「カットのデザイン」を勝負の拠り所にしようとします。たとえどんなに自分がカッコいいと感じるカットに仕上げたとしても、そのカットをどう感じるかは、お客様によって異なります。そこに明確な答えはありません。答えが出なければ、改善のしようもありません。

こうした「人によって見方が違うもの」で勝負をすると、いつか必ず行き詰まってしまうはずだと僕は考えました。

僕がディアーズを髪質改善に特化させようと考えたのは、髪質改善は「こっちの方がキレイ」というのが、誰がみても明確に分かるからです。

マーケティング用語でいうところのBenefitをとてもわかりやすく、的確に捉えているな、と思いました。

ホットペッパーで美容室を検索すると、どのお店も金太郎飴のように見えてしまうほど、差別化ができていないように感じています。キレイなカフェのような店内、くつろげる空間、おしゃれな店員、など肝心の腕前は、、、というと文面ではなかなか伝わってこないことが多いように思います。

ユーザー(=髪の素人)にパッとみただけで違いがわかる、客観性のあるBenefitを伝えていく必要がある、という前提に立ったときに、わかりやすいのは「髪質改善」であり、強いBenefitになりえるなぁと感じました。


ディアーズで「独立のノウハウ」は身につかない

(本著より)
仮にすごく意欲的で、マーケティングをガンガン勉強して、月100〜200万円の売上を上げられるようになったとします。その美容師は、いったいどうするでしょうか?間違いなく独立します。そして社員の離職は、そのまま会社の業績低迷に繋がります。

会社をスケールさせていくためには、ここの社員にマーケティングの勉強を施すのではなく、「社員がマーケティングの勉強をしなくても、お客様が集まるシステム」を会社で構築するしか道はありません。

僕は、社員がマーケティングを一切勉強しなくても売上を上げられるシステムを作り上げていますが、言い換えれば、これは「社員にマーケティングを勉強する努力をさせない」ということでもあります。

ディアーズの面接に来る人たち、僕はよく次のように言っています。「ディアーズに来ても、独立するためのノウハウは身につかないよ」

この育成論、採用論は私がサラリーマン時代にはなかったし、独立した今でもない考えだったので、なるほど〜と唸りました。

選択と集中と言えばそれまでですが、とても賢い手法だと思います。事業の目的が「早く・多くの出店計画を行い、売上を最大化する」であればこのやり方はめちゃくちゃありだし、最短でスケールするように思います。

言い方を変えれば、「独立するほどは優秀ではない社員」を自分のやり方で駒のように動かしていく、という見え方にもなりますが、社員自身がその状態に満足しているのなら別にいい話ですよね。育成の新しいトレードオフな発想だと思いました。


会社の成長を自動化する

(本著より)
1店舗目で実現させたのは「社員の能力に頼らない」ことです。社員の能力に頼らず、マニュアルだけで業績を伸ばすことを実現させました。同じく2店舗目で実現させたのは「店長を置かないこと」、3〜4店舗目では「新規エリアでの再現性」を実現させました。実はここまでできルト、5店舗以降の「成長の自動化」は、ほぼ実現できたも同然です。

一見すると、「社員の自主性・能力に頼らない=社員を信じていない」のかな?と思いましたが、本書ではそうではなく、社員たちにある程度成長のレールを引いてあげて、オペレーション最適化にスタッフリソースを投下させることで、短い労働時間で多くの成果が上がるシステムになっている、というようにお見受けしました。

スタッフは集客や育成・採用には時間をかけず、決められたメニューに対して接客・施術することでリソースを集中でき、パフォーマンスが上がることで高いリピート率となる、というロジックなんですかね。


選択と集中を行なって事業をグロースさせる、というのは美容室に限らずどの業界でも転用できるお話ではないのかな?と勉強になりました。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました!



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