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いまクライアントに必要なのは advice(助言)ではなく intervention(介入) である。

タイトルがいきなり結論なので、なぜそう思うか?についてまとめてみたいと思う。

どんな仕事をしているか?

そもそも私がどんな仕事をしてるのか?ですが、明瞭完結に言うと、エンドクライアントさんのマーケティングアドバイザーをしている。

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主には以下のようなご相談をいただくことが多い。

・経営戦略→マーケティング戦略→コミュニケーション戦略の一貫性をもった進行管理、モニタリング、アドバイス

・部門ごとのマーケティング戦略構築・KGI/KPI策定

・コミュニケーション戦略全般のディレクション(メディアの選定・コンテンツ・クリエイティブ制作・広告運用・振り返り)

・エグゼクティブ層へのマーケティング・ブランディングの理解を目的とした研修・講座の開催

普段はアドバイザリーとして入ることが多いが、コロナによってクライアントが求めてくる内容が変わってきたと肌で感じている。

それはadvice(助言)ではなく intervention(介入) だということ。
しかし、それはなぜか?

1.戦略的コンセプトが定まっていないから

まず第一に、戦略的コンセプトが定まっていないことが挙げられる。正確にいうと「定まっていない」のではなく「定まっていなかった(けどなんとかやってこれていた)」ということ。

現に、国からの自粛要請により飲食・観光などのフィジカルを通した価値提供をしている企業の収益は軒並み落ちている。しかし、厳しい中でも「ファンが多いブランド」は比較的打撃が少ない。

なぜファンがいるか?というと、企業の戦略的コンセプトが定まっているからだと思う。

戦略的コンセプトとはなにか?というと以下の3点。

図1

すごくシンプルで、「誰に対してどんな便益を、そのブランドを信じる理由とともに提供する」こと。

ここがブレている、決めていない、忘れてしまった企業・ブランドは一刻も早く見直しを掛ける必要がある。

2.ブランドパーパスが定まってないから

2つ目はブランドパーパスが定まっていないパターン。

ブランドパーパスとは、ブランドの存在意義や提供価値にかかわる問いに対する答えのこと。

図2

例①P&G「パンパース」
ブランドパーパスは「赤ちゃんの笑顔」。それは同時に「お母さんの笑顔」を意味している。つまり、パンパースのマーケティング担当者の仕事は赤ちゃんとお母さんを笑顔にすること。

事例②LIFULL(ライフル)
ブランドパーパスは「しなきゃ、なんてない。」たとえば「しなきゃ」の中には、結婚して子供が生まれたら「家事をしなきゃいけない」という考えの人と「家事をしなきゃ、なんてない」という考えを持つ方がいる。ライフルはその両方ともを認めるよ、というスタンスでメッセージを伝えている。

戦略的コンセプトと近いけど、もっと根源的なもの。会社やブランドのアイデンティティとなる。ここも同様にブレている、決めていない、忘れてしまっている。

3.エンドユーザーの区別ができていないから

マーケティングを学んでいる人なら一度は聞いたことのある「9セグメントマップ」。

この概念がなく、「新規・既存」の2セグメントでプロモーションを行っている企業が大抵うまくいっていない。

新規の中でも❶~❾までそれぞれエンドユーザーを区別し、それぞれの打ち手を講じられているかどうか。ここが実行管理でとても大事な部分だと感じている。

9セグマップ

4.CRM施策がコモディティ化しているから

もはやCRM施策「だけ」では差別化はできない。なぜなら囲い込みはどこ企業でも行っているから。

であれば、どうするか?

図4

↑の3つが主なポイントだと考えている。

商品・サービスそのものの価値が落ちれば(相対的・絶対的ともに)お客さんは離れてしまうわけなので、一丁目一番地として外せないポイント

次いで、消費者の潜在課題に気づく勘所。センスとも言い換えられる。ファクトからは隠れた課題は見つからない。そして仮説を立てるには経験とスキルと、最後はセンスだと思っている。

最後は失敗する覚悟。失敗はチャレンジのつきもの。「まぁ成功するとは思っていないんで・・・」くらいの心意気でガシガシとアグレッシブにチャレンジできる企業は強い(もちろんリスクヘッジの上で)。

5.ブランディングが体系化されていないから

ブランディングに興味のあるクライアントは多い。

そしてクオリティはどうあれ実行している数も多い。でもブランディングを定量化しているクライアントはあまり多くない。

ブランディングは本来ロジカルで定量化できるものだと思っている。

以下のように【知名→処理→考慮→選考】と思考のプライオリティを高めるにはロジックがある。

図6

無名の私が言うよりも、トライバルメディアハウスの池田さんの記事を読んでいただければすべて理解いただけるので、シェアしておく。

以上5点により、もはや支援だけではカバーできないレベルまできているため、直接介入が必要となっているように感じる(そしてクライアントもそれを求めている)。

未曾有の有事の中、私自身、マーケティングのプロとして全力を尽くすつもり。

これからも全力で課題と向き合います。

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