【解説編】#1「ハーフムーンが見てるから」

 この詩は、詳しい経緯はプロフィールにもあるFbノート『わたしが自称?作詞家になったわけ』↓

に記してあるのですが、畑 亜貴先生の講演で取り上げていただいた事により36歳にして作詞家デビュー(しかも1番すごいのは畑先生との連名!!!)というミラクルを起こした作品です。

 ということでnoteを始めてみるにあたり最初に載せてみました。

 また、無料で公開してからしばらくたったものは有料設定にしていますが、本文は全て無料で読める範囲にしてあります。ただ、有料記事に対するコメントは購入者のみになるようなのでご了承ください。安易な盗用等を防ぐ為にいろいろ考えてこのような公開方法としました。ある程度でまとめてマガジンにもしてあります。

 さて、本題に戻りまして。

 この詩は、わたしが大学4年生だった時に書いたものです。

 わたしはとある地方大学の理系の学部に通っていました。実家を出て1人暮らしをしていたのですが、住んでいたのが大学の裏門的な出入り口から徒歩3分!くらいの場所だったこともあり、よく夜中に気分で?大学の研究室に通って研究のデータ解析などをしていたのですが。(今はわかりませんがその頃は大学への出入りは24時間自由でしたw)

 裏門から研究室のある校舎まで大学の駐車場を通っていく道になっていまして、とある日、本当に校舎の窓に月が映っているのを目撃して!「うわぁ、向こう側にも同じ世界があるみたい!!!」と本当に衝撃を受けたのが作詩のきっかけになっています。

 たしか半月ではなかったですがw同じ世界が向こう側にもあるというのをかっちりさせるのに「ハーフムーン」という設定にしました。

 大学の駐車場辺りには本当に良く野良猫やら野良犬なんかもうろついていて、ここでももう1つの世界からの使者みたいなイメージで白と黒の野良犬を登場させました。

 わたしはアニメの「魔法の天使クリーミィマミ」が大好きなのですが、そこに登場する2匹の猫ポジとネガも大好きだったので、ここでの野良犬はポジとネガのオマージュでもあります。ポジとネガも夢の世界フェザースターというもう1つの世界の妖精なので本当にオマージュとしてはぴったりです。

 たしか猫にするか犬にするかは迷ったのですが、わたしを待ち伏せしているとしたら犬かな(基本猫は人に寄りつかないで逃げますよね)と思って犬にしました。

 「車の窓ガラスに~」のくだりですが、毎日のように通学時に通り過ぎるその駐車場を車通学している同じ研究室の男子先輩が使っていて、先輩の車が停めてあるかないかで先輩が来てるか来てないかを確認してたんです。窓ガラスをなぞるシーンもオマージュになっていまして。これは敬愛するユーミン様の歌詞に出てくるシーンでして、思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょうか。このガラスや鏡にメッセージを書くというシーンは他の歌詞でも映画でもおそらく小説でも良く使われてるかと思う定番シーンでして。それでも定番でも、定番だからこそ、書きたいシーンだったのです。かのユーミン様もわたしが思い出せる中でも3つはそんなシーンがある作品があるのですが、ユーミン様の著者で、ユーミン様も、映画で見たバスのくもりガラスに別れのメッセージを書くシーンが素敵で、そのシーンを書きたいがために作ったという歌があるくらいなので。もちろん、実際に停めてあった先輩の車の窓ガラスにいたずら書きもしてみましたよwさすがに「I LOVE YOU」とは書いてないですが。(笑)

 というわけで、まだこの「ガラスや鏡に指でメッセージを書くというシーン」の素敵さについて語りたいのですが。なんというかこれ、現実に書いている(残している)メッセージなのに、おそらく誰にも届かない。書いた本人しか知らない。すぐに消えて無くなる。というのがなんともドラマティックなのですよ。手紙なら出さないで燃やしたりしないと起こり得ない状況がさらっと出来てしまうという。そのシーンを書くことによって、その人しか知らない物語を書く快感があるというか。(語彙力)

 あと「許してあげる」というフレーズはわたしが好きなフレーズなので入れています。
 いろいろな理不尽さを「許す」っていうのが悟りの境地として好きなのです。わたしなりの世界愛の表現なのです。

 ラストの「わたしの無くした半分」という表現にもオマージュがありまして。これもユーミン様の名曲『真珠のピアス』からなのですが、片方無くしたピアスに揶揄して「半分無くしたら役にはたたないものがある」と書いているところがすごく好きで。月の半分があるもうひとつの世界があるなら、そこは異世界ではなくて、こことまったく同じパラレルワールドで、でもそこにいるわたしは今のわたしとは違うけれどそちらも本当のわたしかもしれないと思って書いた表現です。

 あとは気持ち的なものの表現はすべてありのままのわたしの気持ちなのですがそこを本当に理解してもらうのはここでどんなに文字にしても不可能でしょう。それが出来るなら詩は書かないですね。いつでも詩に込めた本当の気持ちはわたしにしかわからない。くもりガラスに書いたメッセージと同じですね。

~fin

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