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読書は細胞分裂のように知識を広げていく

寒い日が続いていて相変わらず引きこもりがちです。あたたかい部屋であたたかい紅茶を飲みながら、ゆっくり過ごしています。

インフルエンザよりも今年はコロナウイルスが注目されていますね。マスクの買い込みや転売も目立っているようで、なんだか面白い世の中。

実際にはアメリカの研究論文で、マスクは基本的に「医療者や罹患者、免疫力低下の恐れのある人」が着用すればいいと証明されているみたいです。

予防には手洗いうがいをしっかり行いましょう。

余談が多くなってしまいましたが、今回も読んだ本を紹介していきます。

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110、『イノセント・デイズ 』 早見 和真(著)

先輩に勧めてもらった本。死刑判決をされた女性(田中幸乃)を描いている。
幸乃は幼い頃から家庭環境や学校において恵まれず、自分が必要とされることを求めてきた。色々な友人の立場から描かれているが、その中でも幸乃を6年間拘置所で見守ってきた女性刑務官の語りが印象に残った。

人はみな生きようとする中で、幸乃は死ぬことを求めてきた。自分では死ぬことができずに、ある事件を通して死刑となる。必要とされていても、必要とされなくなる時がくることが怖いと。執行前に、刑務官は幸乃に対して思わす行動に出てしまうが、それに対して幸乃は、これからを生きようと抗うのではなく、死ぬために生きようと抗っている。

自ら死にたいと思うことは傲慢かもしれないが、生きて欲しいと願うことも傲慢ではないと言えるのだろうか。自分は生まれてから不自由なく、周りに恵まれて生きていることは有難いと思った。

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111、『読書について』 ショーペンハウアー(著), 鈴木 芳子(翻訳)

難しい。読書は著者の価値観や思想を読むことである。古典や文学を読むことは重要であるが、翻訳されたものや解説書のようなものでは意味がないということ。著者自身の言葉で読んで理解しなければ、感動もできないと。

時代や流行に合わせて新しい本が毎日刊行されている。人々が最良の書を読むためには、大衆受けする本に手を出さないこと。
悪書は知性を毒し、精神をそこなう。良書を読むためには、悪書を読まないこと。時間とエネルギーに限りのある短い人生の中で、良書を読みまくる。
古人の書いたものを熟読するために、二度読み返すことが重要だという。結論が分かっていれば、最初の読み方や感じ方も変わってくるのだという。

なかなか日本の古典は読む気になれないが、学生が古典を習う意味が分かった。学生の時、授業で一番要らないランキング1位くらいだった。しかし、古典を知らないということは文字が読めないということになる。そうなってしまうと、1000年以上も語り継がれてきた古書が、この先誰にも読まれずに封印されてしまうことになるのだと。今になって気付いた。ちゃんと勉強しておくべきだったな。(笑)

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112、『読書する人だけがたどり着ける場所』 齋藤 孝(著)

若者だけに限らず、日本では全世代において読書をする人が減っている。そんな中で、読書の習慣を身に付けられたことは自分にとって有難いし、誇りを持って続けていきたいと思った。

読書は知識がつくだけでなく、認識力や想像力を深める訓練にもなるということが分かる。認識力は人とのコミュニケーションにおいても、相手が何を伝えようとしているのか、的確に言葉を理解することができる。

著者との対話の中で、つっこみを入れてみてもいいという。そうすると自分の感情が動き、その感情が動かされた時に人間は印象を残し、理解を深めることに繋がる。

おすすめの本も紹介されていて、さらに読みたい本が増えたし、今までの読み方とは違う方法でやってみたい。もっと読書するのが楽しみになった。

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113、『チェ・ゲバラ モーターサイクル』 エルネスト・チェ ゲバラ(著), 棚橋 加奈江(翻訳)

映画モーターサイクルダイアリーズの原作。
チェゲバラは医学生としてグラナードと旅を始め、自分の知らない世界を目の当たりにする。旅を通してチェゲバラ自身が医師から革命家になることに使命感を感じ、国民のために闘おうとする決意がかっこいい。
この本の中では、旅中での様子を語っていて、チェゲバラの見たものや感じたものを知ることができる。やはり自分の見ている世界だけでは、考えられることは限られている。旅を通して自分の知らない未知の世界を見続けることは人生において最も重要かもしれないと思った。

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114、『アントキノイノチ』 さだ まさし(著)

映画化もされているっぽい。さだまさしってアーティストだけではなく、作家や脚本家としても活躍していて本当にすごい。アントキノイノチのネーミングセンスも面白い。アーティストの書いている本は、表現の方法や思想を文字として起こすのが上手くて、とても面白い。

この本は生命の尊さについて学ぶことができる。思春期〜青年期にアイデンティティを構築していく時期に、いじめや恋愛、カーストなど色々な人間関係が交差する中で、生命の重さについて考えることは重要だなと思う。
特に、現代社会では生命を軽く見てしまっているような感覚もあるため、若い世代の人には読んで欲しい。

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こうやってまとめてみると今週は、「いじめ関係の小説」や「読書について」のテーマで読んでいたことに気付きます。

齋藤孝さんが著書の中で、知識の増え方は細胞分裂のように倍にどんどん増えていくような感覚と言っていました。知っていることが増えてくると、知識のベースが広がるため、新しい知識もどんどん吸収していける、という考え方。

ただ偏った知識を付けていくのではなくて、幅広く、深く色んな分野において吸収していこうと思います。

では、今日はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


MAKO

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