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文字のラジオ 20201226 生業についてのいくつかの質問Green Pastures ルワンダ・ルリ・ウォッシュトを飲みながら

こんにちは。コルシカ珈琲のヨシムラマコトです。

コーヒー屋のおっさんが営業中にコーヒーを飲みながらだらだら喋るっていうしょうもないやつなんですけども。

今日飲んでるのはGreen Pasturesさんていう生豆屋さんのサンプルでルワンダのルリっていう今年いろんなコーヒー屋さんが使ってていいなあって思ってたやつですね、はい。

アプリコットとかオレンジみたいな甘酸っぱくて明るくて驚くほど綺麗な酸ですね。ルワンダらしいすごくクリーンなコーヒーですよね。来年仕入れられたらいいなあって感じですね。

こないだお店の近くのコンビニにお昼ごはんを買いに行ったときなんですけどあんまりお腹減ってなかったので軽めにって思ってちょっと小さめのパスタにしたんですよ。でもどうせいつものパターンでこれだけだとおやつどきにお腹空いちゃうなあってことで、おやつにパン買おうと思いまして。

で、選んでたら新しくでた板チョコが入ったデニッシュみたいなのが売ってたので迷わずそれを手に取りまして。好きなんですよね、さくっとした食感の後ガツンってチョコレートにぶつかる感じ。

それでレジに行ったら店員さんに「袋はご利用ですか?」って聞かれたんですよ。こないだと違ってエコバッグは持ってたんですけど、お弁当系を入れると傾くし湯気とか出そうだしってので、パスタを指差して「こっちは袋ください」って言ったんですよね。

で、終わるころにはパスタも温まって商品を受け取ろうと思ったんですけど店員さんがパスタを袋に入れたあとパンも手に取って「袋一緒に入れてもよろしいですか?」って聞いたんですよ。

いやいやと。さっきパスタ指差して「こっちは袋ください」って言ったやん。聞いてなかったん?ってのがひとつ。んで今お前が手に持ってるパンは何パンなのと。板チョコデニッシュですよ。温かいのと一緒に入れたら溶けるやん、チョコレートが。ちょっと考えればわかることやん、ってちょっと機嫌もよくなかったので心の中で何回もつぶやきながら店に帰ったんですよ。

それで店についてすぐパスタを食べてたんですけど、イライラしてるからなんか思ってた味じゃないなあとか思ったりしてすっきりしないからこのままこのパンも食べてやろうと思ってびりっと袋を破ってかぶりついたんですよ。

そしたらこっちも思ってた感じじゃなくて。デニッシュってさくっとしててほしいんですけど思ったよりふわっと柔かくてデニッシュって感じじゃなかったんですよね。こっちかーって。

これだったら何ていうかフォンダンショコラみたいにとろーっととろけてたほうがこのパンには合うかもなーとか思って。そこでまさかアイツ!ってなったんですけど絶対違いますよね(笑)

さあ、ということで今週のテーマは「コーヒー」です。

事前に質問を募集したところさすが私の本職についての質問ですね。いつもよりたくさんの質問をいただきました。ありがとうございます。それでは早速。

ラジオネーム1wgpさん。

Q.エアロプレスについて語ってください。

A.えらくざっくりとした質問ありがとうございます(笑)エアロプレスね。

意味わかんねえよ、って言われるかもしれないんですけど、エアロプレスって概念なんですよ。

意味わかんねえよって声が聞こえてくるようですけども(笑)何ていうかもちろん抽出器具としてのポテンシャルとか色々いいところあるんですけど、一番いいところは楽しい、ってところですよね。

良くも悪くもエアロプレス以外に本職のバリスタじゃなくても世界チャンピオンになれるのってないんですよ。どんだけ優れたバリスタでも自宅でただ趣味で楽しんでるホームバリスタもエアロプレスの前では平等で。ジャッジはただ抽出された液体をカップするだけですからね。それでいてレシピの組み合わせは無限にあるしっていうめちゃくちゃ自由な抽出器具ですよ。

だから大会中もみんなビール飲んだりやいやい言って騒ぎながら盛り上がってて。昨年、幸運にもジャッジとしてJACに参加させていただきましたけどめちゃくちゃ楽しかったです。

それってあのエアロプレスっていうちょっと適当な作りの抽出器具だからこそ生まれる空気なんじゃないのかなって思うんですよね。プラスチックとゴムでできたフリスビーの会社が作った抽出器具でびっくりするぐらい美味しいコーヒー作れるって面白くないですか?

ちょっと堅苦しいような息苦しいようなコーヒーの世界の中でエアロプレスは「みんなもっと適当に楽しもうぜ」っていう気持ちの塊なんじゃないかなって思ってます。意味わかんないですかね(笑)

続きましてラジオネームじゃがりこおじさん。

Q.「コーヒー」と「珈琲」、使い分けたりしますか?

A.使い分けるっていうか日常の文章で僕がコーヒーを珈琲っていう漢字で書くことは絶対にないです。雑誌の記事なんかでも文中に漢字の珈琲があったらコーヒーに直してもらいますしね。店名がコルシカ珈琲って漢字使ってるのにわけわかんないですけど。

まあ店名はデザイン的に漢字のほうがしっくり来ただけで、文中に漢字の珈琲があるのすごい嫌いなんですよ。だいたいそういうのって「こだわりの珈琲」とか「ゆったりした珈琲時間」とかでしょ(笑)雰囲気出してんじゃねえよって思うんですよね(笑)漢字使う派の人すいません(笑)個人的な見解ですのでご容赦を。

続きましてRNリーシャオロンさん

Q.ヨシムラ氏のなかでコーヒーが一番しっくりくるシチュエーションは?

A.しっくりかあ。何せ常に横にありますからねえ(笑)映画とかですごく好きなコーヒーのシーンはレザボアドッグスの冒頭ライクアバージンの話ししながらギャングがコーヒー飲んでるところか、クレイマークレイマーでダスティン・ホフマンがフレンチトースト作って子どもにはオレンジジュース、自分はコーヒー飲んでるみたいなイメージなんですけどね。

最近で言うとこうやって文章書いたり本読んだりしてる途中でなるべく液面を見つめてコーヒーを飲むのがすごく好きですね。息継ぎするみたいな感じですね。

続きましてRN岩ちゃん

Q.焙煎を始めてから参考にしてよかったなあと今になって思う焙煎家や書籍などはありますか?

A. まず僕は誰からも焙煎を教わってないので、完全に独学、手探りでやってます。そんな中でGlitchCoffeeの鈴木清和さんが焙煎したコーヒーを飲んだときから、自分の作りたいコーヒーはこれだと思って勝手に憧れてその味を目指して焙煎してます。

でも独学なのでなかなか近づけるのも難しくて途方に暮れてたんですけど、本屋で偶然見つけたムック本みたいなので「Coffee Professional」っていう本に日本全国いろんなロースターの焙煎方法みたいなのを書いてたんですよね。

その中で目を引いたのが東京のフグレンさんとオニバスコーヒーさん、それから名古屋のトランクコーヒーさんの焙煎方法が、今までの自分を含めて他のロースターと全く違うメソッドで豆を焼いてたんですよ。

他の多くのロースターさんははじめチョロチョロなかパッパみたいな感じで低めの投入温度で水分抜き(ドライフェーズ)は弱い火力で焼いて豆の色が変わったら火力上げて、みたいな感じだったんですけど、彼らは高い温度で投入して最初から強い火力で一気に焼いて最後に火力を下げるっていう簡単に言うとそういう焼き方だったんですよ。

前者と後者の違いって何かって言うと前者は深煎りが盛んな日本でコーヒーを学んだ人が教えられたことをアレンジして浅煎りも深煎りも焙煎してるのに対して、後者は北欧だったりオーストラリアだったりでコーヒーを学んだ人が最初から浅煎りをするつもりで焼いてることかなって思ったんですよ。

Glitchもベースがポールバセットっていうオーストラリアのコーヒーショップにあるので僕が真似するのは後者かなって思って試したら一気にそれらしい味になったんですよね。

そこから色んな情報を取捨選択しながら自分なりのプロファイルを組むことができて今に至るって感じですね、はい。

つづいても岩ちゃんの質問。

Q.お店で抽出するときに、豆によって変えているポイントはありますか?

A.ありません(笑)抽出自体は特に変えてないですね。強いて言うなら抽出温度を少しいじるぐらいですけどね。ゲイシャとかアナエロとか甘さを出したいときはいつもより低い温度で抽出するとか。

僕はあんまり抽出にこだわりを持たないことにしてるんです。っていうのは僕がカウンターで小難しいことをやって自慢げに話してたら家で淹れる気なくなっちゃうんじゃないかなって思ってて(笑)コーヒーは挽いてお湯かけて濾せば飲めますよっていうのが持論なので(笑)

だから最近かの有名なオンラインクラスとか色んなコーヒー屋さんでも話出ますけど抽出に使う水の硬度とか成分とかカスタムするとかありますけど正直ほんとにどうでもいいですよね。そんなん言ってたら家庭で楽しめないわっていう(笑)まあ競技会とかね、どうしても美味しいコーヒー作りたいときはやったらいいと思うんですけどね。あまりマニアックになったら一般消費者に届きませんよと。自戒を込めて言いたいですけどね(笑)

続きまして匿名希望さん。

Q.焙煎した豆をカッピングするときに抽出するときのことも意識したりするのでしょうか?

A.しません(笑)カッピングのときはそのカップのことしか考えないですね(笑)自分の焙煎が上手くいってるか、この豆のキャラクターに合ってるか。そのぐらいしか考えないです。どっちかというと実際にフィルターとかで抽出してみてもうちょっと甘さ出せないかなとか、もうちょい明るくしたいかなって考えるほうが多いですかね。だからカッピング用にプロファイルを変えて豆を焼くこともないですし。

結局お客様が飲むのはフィルターとかで抽出したコーヒーですからねそこを基準にして考えることのほうが圧倒的に多いです。

ただ、カッピングしてるときはもうなんかこのままの味で抽出できたらいいのになって思うことありますけどね。カッピングが一番おいしいやんみたいな(笑)


はい。ということでご質問ありがとうございました。

こうして喋ってみると自分もちゃんとコーヒー好きなんだなあって再確認できた気がします(笑)

最近いろいろとコーヒーのこと考えることが多くて。科学的な検証や研究が進んで色んな情報が有り余るほどあるのでこだわろうと思えばどこまででもこだわれるようになってますけど、それって本当に必要なんですかね、っていう。

飲みたいなあって我慢できなくなるまで我慢して飲みたいコーヒーを飲むっていうのが一番おいしいコーヒーの飲み方じゃないですかね。空腹が一番の調味料的な。


まあそんなことで今年も終わりですね。M1も終わりましたし。

最後にマヂカルラブリーが優勝して「あれは漫才じゃない」とか議論しようとしてる人たちがいるみたいですけどほんとにダサいですよね(笑)

漫才っていうのはセンターマイクがあったら漫才だしなんでも受け入れる大きな器だからあんなに面白い大会になったんだよって言いたいですね。

相撲とか見てても白鵬に対して横綱らしくないとか言ってる人たまにいますけど本当の相撲好きは白鵬も好きだしモンゴル出身の力士もちゃんと評価してますからね。

大して好きでもない人たちが自分の好きじゃないタイプの漫才とか力士が評価されて気に食わないから大きな声出してるっていうことでしょうけどね。

空のヤカンを叩くとよく響く。

ひろゆきさんが言ってました(笑)

それでは今年はこれで最後です。また来年お会いしましょう。

お相手はコルシカ珈琲のヨシムラマコトでした。良いお年を。


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