がん治療では、なぜ最初から免疫療法を使わないのか
がんの治療の一つ、免疫チェックポイント阻害薬。自分の免疫を上手に使う治療です。自分の免疫を使うので、抗がん剤の嫌な副作用である脱毛や吐き気などは起こりにくいのが特徴です。そんなにいい治療なのに、なんで最初から使わないのか、いい治療は自費でしか使えないのか、といった質問をいただくことが多いので、解説させていただきます。
そして、ここでの免疫療法は「医療的な根拠がある、効果の検証された免疫療法」ついてのお話です。
注:このブログの内容は、一番下に記載する参考URLをもとに作成しています。
結論から言うと、リスクも高いから。
これは賛否両論あることを前提に、私なりの回答をさせていただいておりますので、治療中の方はご自身のかかりつけ病院の医療チームの方にご確認ください。
免疫の機能を変化させる治療
がん治療の中では比較的新しい免疫療法は、保険診療、自費診療のどちらもネット上にたくさんの情報が溢れています。効く免疫療法は、副作用もあります。もともとカラダの中で働いている免疫の仕組みを上手にすり抜けているがん細胞を攻撃するために、免疫の仕組みに手を加える治療です。
自分の細胞を攻撃してしまうことや、炎症を起こすこともある
本来の免疫の働き方とは違う機能を持たせるので、本来免疫が攻撃しない自分の細胞も一緒に攻撃してしまったり、攻撃するときにサイトカインという炎症物質をたくさん出したりします。それにより8割近くの人が免疫関連副作用と言われる副作用を体験しますし、1割くらいの人は重篤な(重い)副作用を体験します。
がんの免疫療法、免疫治療は、実際のところ自費でも受けられます(参考まで。。。)
効果が期待できる場合は保険診療で受けられる免疫治療ですが、どうしても私はこれが先に受けたい!という方は自費で受けることもできます。これは、光なんとかとか、高活性化何とか、といったような未承認の治療ではなく、保険診療と同じ内容の免疫治療です。
金額を調べてみたところ、点滴治療1回あたり15〜20万円くらいで、これに追加で診察や他の治療を合わせた金額のようです。
最後に
本当に必要な時は、保険診療でも受けられますから、どうして自分は適応ではないのかを医師に相談してください。セカンドオピニオンを受けに行くのも良い方法です。とにかく、福音のような、全部解決するような治療は今のところ無いようです。辛い時に惑わされて、正しい治療のタイミングを逃す方が減りますように。
参考URL
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