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 先日、頭痛が2日治らなかった。頭痛薬を飲んでも良くならない。これは困った、もうかくなる上は東洋の神秘にかけるしかない、と近場の鍼灸院を探し、鍼を打ってもらった。

 20年ぶりくらいの鍼である。以前打ってもらった時、終わった後に何だか皮膚が変な感じがするな、と思い、それから思い出したのだが、私は金属アレルギーだったのだ。それから何となく通わなくなってしまった。

 しかし、今回は2日に渡る頭痛である。やむを得ぬ。鍼灸院に辿り着き、金属アレルギーの話をすると20年の間に鍼の素材も変わっているのだという。知らぬ間に色々な分野は進化している。症状を説明し、鍼を打ってもらうこと1時間。終わって恐る恐る頭を動かしてみると、頭痛は何と治って、いないのである!

 東洋の神秘を以ってしてもダメか。

 しかしその晩のことである。寝ていると、何故か急に目覚めた。体がおかしい。身体中の血管に、血が巡っているのを知覚できる。今まで流れていなかったであろう毛細血管の隅々にまで血液が巡っている。轟々という音まで聞こえるような気さえする。体温がどんどん上がっているのが分かる。汗をかいてくる。昔から良く漫画で描かれてきた呼吸法はまさにこんな感じではなかろうか。ジョジョでいうならツェペリさんがメメタアという音と共にカエルの下の岩を割るときの感じであろうし、鏡は見ていないが鬼滅の刃的に言うならおそらく私の体には痣が浮き出ていたはずだ。

 その感覚は1時間ほどで消えた。そして、気づいたのである。頭痛が跡形もなく去っていることに。恐るべきことである。東洋の神秘とはまさにこれである。今度の休みにまた打ってもらうつもりである。

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