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ヒステリー球のその後


 以前、上の記事を書いた。ストレス過多になり、原因不明の喉の不調があり、色々診断してもらった結果、「ヒステリー球」というやつではないか、と言われ、漢方を処方された話である。

 漢方を飲むようになり、何となく良くなった気もしたが、どうも少し喉に違和感が残る。漢方は効くまでに時間がかかるとも聞く。これは堪えどころか、と思っていたが、先日どうにも我慢できなくなった。そうなると考えはどんどんネガティブな方に転がっていき、「どうやらこれは喉に何かあるのに違いない」と思うに至った。先日鼻からカメラを入れて診てもらい、特に異常ないと言われたのにも関わらず、である。

 事務所近くの耳鼻咽喉科に駆け込んだ。ホームページを見たところ、14時から午後はやっていると書いてあったので、14時に行った。まだやってなかった。15時からだとのこと。どういうことだ。仕方ないので、15時にもう一度行った。入ってみると、全体に患者さんが老人である。まあそれはいい。順番になったので、診察室に入った。症状を説明し、やはり鼻からカメラを入れることになった。

 「頭を椅子につけてー」と言われたので頭を椅子につけた。楽な姿勢になるために、腰を少し前にずらす。「腰は前にしないでー」と言われる。腰も椅子の背につけた。モニターが用意されたので、顔をそちらに向けた。「モニター見ないー」と言われる。「後で写真撮って見せますからねー」どうも全体に話し方が子供に向けているかのようだ。その時、待合室の老人の姿を思い出した。これは子供に向けた話し方ではない。老人向けだ。俺は何歳に思われているのだ。

 とにかく、鼻からカメラを入れて診てもらった。

「あなた、花粉症?」

「いえ、花粉症ではないと思います」

「アレルギーでは?」

「ああ、昔調べたら犬以外全部アレルギーでした」

「じゃあ花粉症よ。あなたね、鼻水がすごく溜まってるの。声帯に鼻水が溜まっているわよ」

 声帯に鼻水が溜まる?そんなことがあるのか?写真を見せられた。確かに声帯に鼻水が溜まっている。

「原因はこれです」

 鼻水を取ってもらい、鼻炎の薬などをもらった。喉の不調は治った。ヒステリー球とは何だったのか。耳鼻咽喉科も、セカンドオピニオンが重要である。

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