株価は上昇しているのに景気の改善を実感できないのはなぜなのか?

よく株価が上昇している時に、メディアでは「株価は上昇しているのに、景気の改善は実感できない」という言説が見受けられることは多くの人がうなずくところであろう。

実際に株価が上昇しているのに景気が回復・改善していると実感できないのかというのは、多くの人にとってわけがわからない・株価の方が間違っていると考えがちであるのが一般的だろう。
ワイドショーなどのメディアでも株価の方が間違っているとしたり顔で解説するエコノミストや経済学者が目立つことは、多くの人にとって周知の事実だろう。
株価は景気の先行指数と言われるが、それでも納得いかない人は多く、自分も本当に誰も景気回復を実感できないままで株価と実態経済の乖離というのは拡大していくのかというのをどう言語化して解明すべきかというのに頭を悩ましていた。
試しに、変なバイアスがかかっていないChat GPT(有料版GPT-4)になぜ株価が上昇しても景気回復が実感できないのかの理由について下記のように聞いてみた。

このChat GPTの回答はいわゆる一般的な説明で、多くの報道・新聞記事・書籍などで解説されている内容で、非常に教科書的なものである。
株価と実態経済には乖離がある・株式を保有している人だけが感じている・特定のセクターに偏っているなどが通説である。

しかし、個人的にはこれについてはなんとなくだが違和感を感じている。
株価の上昇は何も自然発生的に起こるものではなく、「どこかの誰かがこれから景気は良くなるぞという予想を基にして、実際に自分が保有する資金を株式市場に投下している」のである。
あくまで株価は人間が動かすものであり、自然現象ではないはずである。
つまり、実体経済の改善を感じられる根拠を既に持っているからこそ、投資という行動を通じてその果実を取ろうとしているのである。
そうなると、そういった人は何かしらの再現性を持った根拠でその行動を起こしているわけである。
もちろん全員が全員再現性を持った根拠で投資をしているわけではないが、「株価は景気に対して先行性がある」というのが一般的であるならば、それを解き明かす必要性があると感じた。

そこで自分がこれまで書いてきたブログを読み返していってうんうんうなりながら考えていたところで、一ついろんな人が見落としているポイントを見つけた。
さらに言えば、このポイントは産業革命以降の経済や世界の通貨体制の本質の一端にも触れられるポイントであるので、今回はこの謎を解き明かしていきたいと思う。


・経済と通貨体制の本質を考える

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