これから中国が長いデフレに苦しむ理由

以前に当方のnoteでは中国は習近平の独裁政治誕生によって、中国は経済的にはどうしようもない状態になっていくというのを書いていた。

【参考note記事】
中国の習近平独裁による集団指導制の崩壊と中国株式市場に与える悪影響

当時はまだせいぜい株式市場だけが影響受けるぐらいだろうと思っていたが、どうやら事態はもっと深刻なように見える。
それは2023年5月時点で中国で発表されているインフレ率(CPIやPPI)を見てもらえれば一目瞭然である。

中国のCPI(前年比)
出所元:https://tradingeconomics.com/china/inflation-cpi
中国のPPI(前年比)
出所元:https://tradingeconomics.com/china/producer-prices-change

世界各国ではインフレでわーわー言っている中で、中国だけCPIが2023年5月発表分で前年比で0.1%、PPIは-3.6%とゼロコロナ政策が終わっているはずなのにデフレが鮮明になっている。
しかも、この水準は既に経済に悪影響を与えるレベルのデフレである。
そして個人的にはこのデフレは、「とある理由」で一時的な減少ではなく、今後何年も続く長期間的な現象であると考えている。

今回はこの中国が長いデフレで苦しむ「とある理由」について書いていこうと思う。
文章構成としてはまずデフレはなぜ起こるのかから解き明かしていき、なぜ影響が長くなりそうなのか、最後は日本のデフレと同様に長引く可能性があるのかを書いていきたいと思う。
この中国で長引きそうなデフレの深刻さを理解してもらえれば、今後の中国株投資の参考になると個人的にはなると思う。

ではさっそく内容に移っていきたい。


1、デフレはどこからやってくるのか?

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