新興国経済の成長の歴史から、今後の新興国経済の先行きを考える

昨今個人投資家の株式投資は米国株が主流だが、一部では米国の治安の悪さや放漫財政を背景に、いやいや時代はグローバルサウスで新興国でしょうと唱える人がそこそこ増加しているように思われる。
そうした中で、新興国株ETFであるEEMや、さらに低所得新興国株を中心としているFMなどを推している人も見かけられる。
そして大体こういうのを推している人は、2000~2008年にあった新興国経済の大幅成長と株価高騰をイメージしている人が多いように思う。

しかし個人的にはこの考え方にはちょっと待ってほしいと思っている。
理由としては2000~2008年に新興国経済が大きく成長してきた背景を考えると、どうも現在とは異なる点が多いように思われるからであり、単に新興国株に投資したからといって満足できるリターンが得られるとは少し考えづらいと思うからである。

そういったことを考えながら、今回はそもそも新興国経済はこれまでどのようにして成長してきたのか、そしてその歴史から今後新興国経済はどのように成長していく可能性があるのか、新興国別でどの国が良好な経済成長をするのか・逆に衰退するのはどこなのかを探っていきたいと思う。


1、そもそも新興国とはどういう国を指すのか?

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