古代ギリシャの女性詩人サッフォー 4 丸山眞 Makoto Maruyama 2021年12月31日 21:54 古代ギリシャの女性の詩人として有名なのはサッフォー(サッポー)ですが、詳しいことは分かっていません。紀元前7、6世紀に生き、レスボス島で生まれたことや貴族の娘たちに詩や音楽を教えたことが知られています。また、同性愛者であったという伝説もあり、そこからサッフィズム、レズビアン(レスボス人)などの言葉が生まれました。サッフォーの詩は「アフロディテ頌歌」など完全な作品2編のほか、多くの断片が残存しています。その中から取り上げます。彩り豊かな玉座におられる女神アフロディーテー策略を綯(な)うゼウスの娘御、あなたに祈ります悲しみと苦しみで私の心をつぶさないでください、女神様どうぞ私のもとに来てください以前にも他の時に、私の願いを遠くで聞いて黄金造りの父の館を去り来てくださったことがあるならばあなたが車に乗られると美しい鳥たちが黒い大地へと車を曳いてきた翼を強くはばたかせ大空から天と地の間を通りたちまちここに着かれて、尊い女神よ不死の御顔に微笑みを浮かべあなたは問いかけられた今度は何が起こったのか、何故呼ぶのかと憑かれた心の私が何をして欲しいとそんなに望むのか「今度は誰なのサッフォーお前を恋するようにさせるのは誰がお前を傷つけるのもしその娘が逃げているのなら、まもなく追うようになるでしょうもし贈物を拒むなら、自分から贈るようになるでしょうもし恋していないなら、まもなく恋するようになるでしょうたとえそれを望まなくても」今すぐ私のもとへ来てください。辛い憂いから私を救ってください。私の心がかなえたいと憧れる願いをかなえてくださいどうか私に加勢してください (古澤ゆう子訳)ギュスターヴ・モロー「岩の上のサッフォー (Sapho sur le rocher)」(1872年、18.4×12.4cm 、水彩・紙。ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム所蔵)。 ダウンロード copy #詩 #創作大賞2022 #フェミニズム #同性愛 #レズビアン #古代ギリシャ #女性アーティスト 4 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート