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【積み上げ】3.心理学の歴史〜前編〜

この前編の記事では、私がメンタル心理士の資格学習で学んだ「心理学の歴史」の大まかな流れについて知ることができます。


■心理学は枝分かれしながら発達してきた比較的新しい学問

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▼起源はアリストテレス

心理学の起源は古代ギリシャの「アリストテレスの『霊魂論』」まで遡る。アリストテレス以降、多くの哲学者が論じてきたけれど、中でも特に大きな成果を残し、「心理学の父」と呼ばれるのが「ヴィルヘルム・ヴント」である。


▼ヴントは意識に注目した

ヴントは心を形ある物体として捉えるのではなく、意識に注目した。このヴントの考え方は、後に心理学者エドワード・ティッチャナーにより「構成主義心理学」と呼ばれ、心理学の礎となった。


▼心理学の礎となる2つの考え方→構成/機能主義心理学

構成主義心理学と同時代に、哲学者ジョン・デューイや哲学者・心理学者のウィリアム・ジェームズらのプラグマティズムを背景とする「機能主義心理学」も発展した。意識を一連の流れとして捉え、その流れに注目した。

これら2つは同じ「意識」に注目しているものの、全く違うアプローチからでの心の理解である。この2つの考え方が心理学を多面的で広い枠組みで活かせる学問へと発展させた。


▼現代心理学4つ

・行動主義心理学・・・行動を心理学の対象として捉える
・ゲシュタルト心理学・・・意識を説明することはできないと全体観を重視する
・精神分析・・・無意識を重要視する
・認知心理学・・・情報処理過程に焦点を当てた。現代心理学の主流の1つとして支持されている。


■現代カウンセリング業界に大きく貢献した3つの学派

・認知心理学
・人間性心理学
・新行動主義心理学


▼人間の「認知の過程」に注目する「認知心理学」

①「わからない」→②「知りたい。でも調べるの大変だなぁ。わからんでも良いかなぁ。」→③「やっぱり調べよう!」

上記のように、物事を決める背景には様々な情報と段階があり、その情報処理の段階に注目した学問。

ウルリック・ナイサーの『認知心理学』という本が学問名の由来。


▼人間の本質的な成長に目を向ける「人間性心理学」

人間がもともと持っている成長力を信じ、クライエントの語りに真剣に耳を傾け、共感する姿勢を重視した。

この学問が影響を与えた心理療法として最も有名なのが心理学者カール・ロジャーズの「来談者中心療法(パーソン・センタード・アプローチ)」である。


▼人間の「行動」に着目した「新行動主義心理学」

心理学者ジョン・ワトソンの行動主義心理学が発展したもので、目に見えない「心」や「感情」ではなく、目に見える「行動」に着目した心理学。

ワトソンは「刺激(S)と反応(R)」から全ての心理的現象を探求していった。

その中で「強化説」というものがある。これは「やりたい!」と思うか、「やりたくないけど仕方なくやる」のかで、頑張るという反応(R)に大きな差が出るという考え方。

目に見えない心の問題を、目に見える形で研究する手法を編み出したことで、医学・教育などの他学派からの信頼を得ることができるようになった。


■3人の世界的に有名な人物たち

・フロイト
・ユング
・ロジャーズ


▼「精神分析」を打ち立てた "フロイト"

ジークムント・フロイトは精神分析学者にして、精神科医だった。

次に紹介するユングを初めとする仲間たちと共に研究をしていたが、性的な問題に注目しすぎるフロイトの考えと合わず、多くの研究者がフロイトの元から去っていく。

「局所論」・・・心を「無意識」「前意識」「意識」の3つに分けた。この「無意識」の概念は心理学の発展に大きな影響を与えた。


▼「分析心理学」理論を打ち立てた "ユング"

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カール・ユングは精神科医で心理学者であった。フロイトが重視していた「性」の解釈以外の方法で「無意識」を捉えようとする「分析心理学」を打ち立てた。

ユングは「人間には2つの心構えがある」とし、それらを「内向性」「外向性」と呼んだ。この2つからさらに「思考」「感情」「直観」「感覚」という4つの機能に分け、合計8種の類型に区別された「タイプ論」を展開している。

(この「タイプ論の診断」を私もやってみましたが、とても面白くためになりました!)


▼「来談者中心療法(パーソン・センタード・アプローチ)」を打ち立てた "ロジャーズ"

臨床心理学者カール・ロジャーズは農学を学んでいたが、次第に神学へと興味が移り、その後、教育心理学と臨床心理学を学ぶ。

ロジャーズは人間には本来自然な成長能力があると信じ、非指示的な特徴を有する「来談者中心療法」を唱えた

そして、クライエントの心の問題の改善はカウンセラーの態度が重要であるとして、「受容」「共感的理解」「自己一致」の3つの態度を導き出しました。


はい、前編はここまでです。

後編は日本人の生み出した世界的療法 / 前編も含めた全体の感想 / タイプ論の診断結果を紹介したいと思います!


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お時間を作って読んでくださり、ありがとうございました!

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