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「インクルーシブ防災」を知っていますか?

ふくしとぼうさい日記 19日目
日々の活動であったことから思ったことを綴っています。

写真はお知り合いのパートナー犬、盲導犬のレディアンです。一昨年の冬に行った「インクルーシブ防災ワークショップ」の取り組みの時の写真です。

今日夜は、今度の3月11日に企画しているイベントについての打ち合わせでした。
企画しているのは「インクルーシブ防災」を逗子で進められないか、スタートする取り組みです。

名前を「3.11ずし市民防災の集い~ひとりも取り残さない地域防災のために~」というタイトルで、タイトルの通り、ひとりも取り残さないことを考える=避難やその後の生活にサポートが必要な方を中心に考える地域防災の取り組みをしようと思っています。

「インクルーシブ防災」とは、災害時に障害者や高齢者を含め誰も取り残さず、あらゆる人を受け入れるという、国連防災世界会議で示された考え方を言います。

取り組みのきっかけは、一昨年にNHK厚生文化事業団さんから一緒に「インクルーシブ防災」をやりませんか?とご相談いただいたことからはじまります。

4年前、金沢区で被災地の方をお呼びして講演会を企画した時に、NHK厚生文化事業団の担当の方が聞きにきてくださっており、事業団でこの取り組みをするので連携をしませんかとご相談をいただきました。

「インクルーシブ防災ワークショップ~ひとりも取り残さない地域防災をどうしたら作れるか」を全国でキャラバンする取り組みで、全国数か所のうちのひとつとして横浜市金沢区が選ばれました。
開催は、現在代表をしている金沢区災害ボランティアネットワークとNHK厚生文化事業団の共催、関東学院大学社会学部に協力を仰ぎ、関東学院大学金沢文庫キャンパスをお借りし、大学生にもたくさんご参加いただいて開催をしました。


お知り合いの視覚障がいのある方にもお声掛けし、東日本大震災の時に障がいのある方と避難し生活のサポートをずっとされたきた方の講話や、クロスロードゲームという災害時のシチュエーションを想定した難しい選択を考えて意見を共有するゲームを混ざり合って行い、今の地域防災にかかせない「取り残さない」ための視点を多く学びました。


災害時のための準備ができないのでその時には命をあきらめるしかないかな、とおっしゃる障がいのある方も現実にはおられます。今、私達にできることはたくさんあるはず。担い手と住民ひとりひとりが必要なことを知り、サポートが必要な人が地域できちんと誰かにつながって、有事の際のサポートができるようにしておく、そのような地域防災の視点を変えていくことが必要です。

昨年は、NHK厚生文化事業団主催のNHKハートフォーラムという取り組みに呼んでいただき、事例発表や多少のお話をさせていただく一方、全国の先進事例を学ぶこともできました。

そこで発表のあった先進事例の大分県別府市では、試験的ではありますが、介護が必要な方に、介護保険でのプランを作るケアマネジャーが、利用者のお身体等の状況にあわせた災害時のための避難計画等を作り、災害時に備えて準備するという取り組みをされています。
これが全市町村に広がると、まずは介護が必要な方などが災害時及びその後の生活におけるサポート継続も安心ができるようになる、画期的な取り組みと思っています。

コロナ禍の前の計画では、令和2年度に逗子葉山・金沢区・横須賀三浦と、3か所でインクルーシブ防災ワークショップを行う予定でしたが、感染拡大のためすべて計画が白紙になりました。

この3月11日で、はじめは小規模かもしれませんが、逗子における「インクルーシブ防災」作りを仲間と始めたいと思っています。

一番大切なのは、まちがいなく当事者の方の声です。
当事者の方を中心としたネットワークを作っていったら、新しい地域防災の形になるのではと考えています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

正式に企画がリリースとなりましたら、また改めてお知らせいたします。

また読んでいただけたら幸いです。


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