混ざり合う当たり前の風景
活動報告vol.1001
昨日と本日、混ざり合うアートイベント「みんなでアート2023」が逗子文化プラザ並びに市民交流センターで行われ、昨日は全イベントの舞台監督として、今日は映画上映会のお手伝いをしてきました。
2019年からスタートしたこのイベント、主催のアーティスト中島文子さん、宮澤久美さん、そして私の3人で立ち上げました。
コンセプトは、「障がいがあっても、認知症でも、子どもでも大人でも、誰もが混ざり合ってアートを楽しむ当たり前の風景を作ること」で、最初は映画上映とインクルーシブなファッションショーからスタートし、年々規模を拡大してきました。
そして2023はこれまでの中で一番の規模で実施ができました。
昨日は
タップダンスワークショップ
フレンドリー楽団演奏
自閉症のピアニスト塚原広介ソロコンサート
平面プロレス
みんなでファッションショー
バンドダンスユニットショー
フリースクールcac!caダンスパーティ
すべてが多くの障がいのある方々が参加し、表現し、笑いあったプログラムで、過去最高の人数が参加されました。
今日は「ゆうやけ子どもクラブ」という映画の上映があり、今の放課後等デイサービスのもととなるクラブの映画で、障がいのある子ども達を地域で支える、その原動力ときめ細かさと愛情を感じる映画に、多くのご来場をいただきました。
2019年当初は、障がいのある方が作品を作り販売する工房「やまなみ工房」のドキュメンタリー映画「地蔵とリビドー」を多くの人に見てもらいたいという相談からはじまりました。
映画上映だけではなかなか人が集まらない、混ざり合うアートイベント、ファッションショーなどをして集客して映画にも人を集めたい、そんなイベント構成で実施しました。
その後、ファッションショーの衣装も出演する障がいのある方々で作ろうとワークショップを行ったり、毎月集まって作品を作る「みんなでアーティスト」というプログラムを実施したり、日々の取組を重ね、今回に至りました。
アートは様々なジャンルに分かれていますが、それは多くの方がつながる素晴らしいツールになります。
そのツールは、それぞれの生きる表現となり、その表現を見て、多くの方に混ざり合う意識が根付いていくと考えます。
今回も様々な表現で、誰でもが混ざり合うことが当たり前の風景が逗子にありました。
この「当たり前の風景」という言葉を作ってくれたのは、逗子にお住いの視覚障がいのある荒木俊彦さんという方です。
元コピーライターの荒木さんは、中途の視覚障がいで現在は全盲ですが、これからの社会について、混ざり合って共に生き共に楽しむのが「当たり前の風景」になってほしい、そしてそれを多くの人に広げてほしいと、この言葉を託されました。
以後、すべての機会を通じて、この「当たり前の風景」が広がるように意識して取り組んでいます。
長年の取組が、多くの方々に、様々な活動に広がり、つながりがつながりを呼んで、大きな輪になりました。
インクルーシブという言葉さえいらないほど、障がいがあろうとなかろうと、多くの方が自然に混ざり合ってアートを楽しむ2日間になりました。
今でもあたたかい逗子があります。
これからの逗子がさらにあたたかく、当たり前の風景がより広がるように、日々活動を、多くの方々と重ねたいと思います。